今朝の雪

昨日降った雨が夜には雪に変わり、今朝は7~8cmに積もっていました。これくらいだとさすがに除雪車は来ないです。実際気温も高くなり、日が当たる場所はほとんど溶けました。

昨日は定期検診で医療センターへ。とりあえず今回はクリア。次回の定期検診が半年早まって、少し早めにチェックしましょうということになりました。
いや~な検査なのでそれは嫌ですが、こうしてチェックしてもらっておけば安心です。
まぁ、そうやっている間にぜんぜん別の場所で・・・、なんてこともごく普通にあるのでしょうけれどね。

今日は確定申告を提出しに行き、久しぶりに軽井沢のアウトレットに行って買い物。なぜか買おうと思っていたものとは違うものを買っている、買い物あるあるですな。

 『口笛の上手な白雪姫』  小川洋子

この世とも別の世ともつかぬ場所で、ひっそりと生きている何ものかを切り取ってそっと手のひらにのせて差し出してくれているかのような短編集。
この孤独、寂寥。
小川洋子ワールド。この人にしか書けない世界。
☆4.5 しみじみと、読むことを楽しむ

明日はまた雨になる予報、夜は雪かな

極夜行~勝負をかける旅

 『極夜行』 角幡唯介

4ヶ月も太陽が昇らずその間真の闇に包まれるという北極圏を旅したノンフィクション。著者の本はこれで3作目だと思うが、期待を裏切らない探検家であり、そしてその体験をここまでの文章に昇華できるすごい物書きだと思った。単独で、犬1匹だけを連れて、闇の中を歩き続ける旅。平らな地面の上ではなく、平らな氷の上でもなく、ゴツゴツと障害物だらけの場所を橇を引いて行く。デポした食料はシロクマに食われ、最後の最後には犬を食うしかないと覚悟を決める壮絶な日々。この旅の理由を新たに生まれる、生まれ直す、というところに落とすあたりはさすがだった。
☆5 読んでみて。

本作の中で触れられていたのだが、大学生の時にこの人は成都に行ったことがあるらしい。おそらく1995年前後の話だろうと思う。その頃に早稲田の探検部が成都に行くということは、十中八九チベット狙いではないかと思う。
そこまで考えてふと、もしかして私はこの人に会ったことがあるかもしれないと思いついた。
あれは1994年を挟む前後数年のことだ。早大探検部の学生3人がチベットの話を聞かせてほしいと言ってきた。最初は断った。私以外に適する人間がいると思ったし、その頃既にパニックを患っていて知らない人間には会いたくなかった。
でもどうしてもと言われて嫌々会った。有意義な話なんかできなかったと思う。探検が終わったら報告書を送ると言われたが、送られて来ただろうか? 記憶にはまったくない。

そもそも私はこの手の連中が嫌いだった。身も蓋もないけれども。
何をいい若い衆が3人も雁首並べて人の話なぞ訊いているのかと。
おなごが一人で旅した場所に自分らは3人で行くのだろう、何をびびっているのかと、とっとと行けやと。行けばわかるだろうと。行く前にわかってどうすると。状況は刻々と変わるし私が会った人間に彼らが会うわけもない、彼らが会う人間に私が会っているわけもない、訊いたってしょうがないじゃないか。
もちろん理解はしている。彼らにとって私に会うのは部の決まりごとでクリアすべきハードルの一つ。あの人にも会った、この人にも会った、準備万端、ということだ。そして計画書を作り、OBが関わっている企業を回って金と資材を集めて出発していく。

けっ、くっだらねぇ!!!!!
くっそおもしろくもねぇ!!!!!

自分が遊びに行くのに、よくもまぁ他人様のところに金だのモノだのくれろくれろと言いに行けるなと思う。金は稼ぐもんだ貯めるもんだ、バイトをいくつも掛け持ちして死に物狂いで貯めた金でやる旅じゃなければそこに意味なんかついてこない。他人の金を入れたら旅は死ぬ。
尤も時代はどんどん進み、今ではインターネットを使って募金を集めることが当たり前に行われているらしい。昔はそれでも、誰かのところに行って頭を下げた、恥をかいた(植村直己がそれが出来なくて苦労したのは有名な話だ、しかし植村直己の時代は1ドル360円、この頃個人の資金だけで遠征しろというのはまこと無理な話であり、私はそれすら否定しているわけではない)だろうが、今ではそれもなしに人は他人様の金を当てにしているらしい。
なんということだろうね・・・。

話が逸れた。
そう、会ったことがあるかもしれないな。少なくとも私が会った探検部の面々は、この人の知己ではあるだろうと思う。
だからどうしたという話ではない。そういうことがあった、というだけの話。
で、探検部とかそういう人たちには後に何人も会ったことがあり、誰も彼も気持ちのいい人だったので、今はまったく偏見を持っていないので念の為。

あとがきで、「人には勝負をかけた旅をしなければならない時がある」というようなことが語られていて、うんうんと頷きながら読んだのだが、よく考えてみると、勝負をかける旅をする、などということは一般の人、99.9999%の人にはないのではないかと気付いてふとおもしろかった。
うんうんと頷いたのは、私にも勝負をかけた旅があったからだ。探検部が話を聞きに来た旅だ。地図すらないに等しかったネパールの西端からヒマラヤを越えてチベットに入り聖地カイラス山を巡った旅である。密出国密入国禁足裁判罰金刑ビザなし移動と、色々あった旅だった。彼の極夜行とはあまりにもスケールが違うが、私も私なりにこの旅には勝負をかけたし命もかけた。綿密に計画を立て(実際にはそんなものは何の役にも立たなかった)、現地の情報も出来る限り集めようとし(集まるわけがなかった)、伝手をたどって特殊なビザを取ろうとし(結局取れずにどツボにハマった)、装備道具類を吟味して買い揃えて(これは普通にうまくいった)旅に臨んだ。
何とか無事に拘束されることなく(中華人民共和国を、ビザなしで数週間旅したわけなので出国地点で拘束されるのが普通だろう)香港に抜けて旅を終えた時、自分は今後これを超える旅をすることは決してないだろうと思った、そのとおりになった。幾度か試みたことはあるが、まったくダメだった。
いま自分はあの頃の旅や自分をなつかしく思い出す。新たな旅をしかけようという気持ちはもう殆どない。旅はできる、それはわかっているが、命さえ失うかもしれないがどうしてもやりたい行きたいそれによって自分は人生を変えてみせると思うような旅は、もう二度としないしできないのだ。

そんなことをつらつらと考えた。
著者もこれを超える旅をすることは難しいと書いている。冒険も探検も、もはややりつくされてしまい、新たな「極地」を探すことは難しいだろうと思う。それでもこの人には旅をしてほしいし書いてほしいものだ。

※著者はスポンサードを受けずにこの旅をしている。私は基本的に他人の金を入れた旅は旅として評価しない。仕事としては普通に評価するけれども。私は既に古い人間であり、カチカチの石頭なのだ。

布の迷宮

お客さんから問い合わせがあり、急遽探したカディの生地。
これが見つからない・・・・・・。
今は店は閉めているから、生地も全部自宅に来ているのだけど、倉庫にしている部屋に衣装ケースでびっちり積まれていて、とても一人では探せずに夫にレスキューしてもらった、それでも見つからない。
散々探して、結局、作業場の土布を立ててしまっているダンボールの中に、混じって立っているのを発見しました。

店に品出しをする時期が来たら、今年はとにかくこの倉庫を片付けて、生地をもう少しわかりやすく保管できるようにしようと決意しました。
生地もある程度は店に出していたけれど、今年はどうするか、出さずにこちらに保管しておくかもしれません。そのほうがネズミくんの害からは守れるので。

 それなのに増やす!

先日日暮里で買ってきた生地、全部で22mのやつです。もっと買った気がしていたけど、こんなもんかな???
白生地が10mと多めで、しかも割と目が詰まっているキャンバスだったので重かった。ほか写っている無地はバイアステープ用に買ってみた木綿です。
基本的に服を作る時には、その同じ生地でバイアスも取るのですが、私が使用するアジアの生地にはバイアスに向かないもの、厚かったりもろかったりするものもあるので、そういう場合には別生地で作って使います。薄手で肌触りのよさそうな生地を選びました。

柄の生地は衝動買い!
販売するものは作らないけど、何作ろうかな~?

日暮里の生地屋さんはどこも魅力的で、私も見て歩けば欲しいものばかりです。あれも欲しいこれも欲しい、これはスプリングコート作ったらよさそう、こっちの無地は何色か合わせてかばんにしたらかわいいだろうな~、あーこれはパンツにぴったりじゃないの、などなど、妄想は尽きません。
しかしわが家には既に布の迷宮もしくは密林が。布好き主婦たちが押入れに溜め込んでいるであろう生地の数十倍もしくはそれ以上の規模で。

バイアス! バイアスにする生地を探しに来たんだぞ!

と、何度も自分に言い聞かせ、この程度に収めてみました。
最後に小鳥だけは許した・笑

確定申告もようやく、最後にもう一度「最初からやり直し」になっちゃったけどとにかく書類作成が終わりました。来週出しに行きます。
ではまた~

リルトーキョー! 鳴り止まないよ・・・♪

雨ふりに傘をさす

2月27日は夜会の最終日。自分が当選したチケットで観た今回最初、で、最後になりました。

楽しい「夜会」。
初体験。
終盤の歌って踊っての舞台にはワクワクする。
ミラーボールなんかもキラキラしちゃって、盛り上がることこの上なし。

解き放て! 解き放て!
と、最後に2度歌われる「放生」だけれども。
みゆきさんが解き放たれちゃった感じがした(笑)

そして私自身も、ひとつ長い間拘泥してきたことから解き放たれようと決めました。いや決めたのはもうちょっと前で少しずつ準備して今もまだ途上ではありますが、少なくとも拘泥すること、そのような状態からは脱しようと決めて、そちらに進んでいます。
だからこの歌を聴きながら、「うんまぁこれでいいんだ」と思ったことでございました。

終演後にまた知り合いの方たちと一杯。
ジンギスカンでした。
わたしジンギスカンって生まれて初めてでして、前回は生まれて初めて「牛タン」なるものを食したのですが、なんだか初めて尽くしだったな。
「羊肉=ヤンルー」ならね、中国の特にムスリム圏では食べているのですが。
そういえばジンギスカンというディスコダンスがありましたっけね・・・。

赤坂で泊まって、またまた日暮里へ。今回も白生地中心に、バイアステープ用の無地なども合わせて22mほど購入。前回も同じメーターだったので、このくらいの量が私の許容量なのかと思います。これ以上持とうと思えば持てるけど、歩いて駅戻って電車乗って乗り換えて、となるとこんなもんだと。
雨だから空いているだろうと思ったらどっこい混んでて驚いた。生地を全部デカ目のディパックに押し込んで担いで駅まで。

それから友人宅に寄っておしゃべり。
巷にあふれる間違った日本語について話が弾む。
間違っているとは言い切れないものの違和感のある言葉についても。
「人々に夢や勇気を与えたい」← オマエ何様だよ!
「・・・うれしく思います」← 皇族か!
「勇気をもらいました!」← 違う違うそれはもらうもんと違う
・・・、というようなことです。
あんまりそういうのが氾濫しているので、もしや自分のほうが? と思うこともあったりするけど、大丈夫やっぱりおかしいのはあっち、と確認できてよかった・笑

歩き回った木曜日はいちにち雨で、傘をさしてあちこちうろうろしました。電車に乗るにも折りたたみの傘をたたんでコンビニの袋に入れたりして、ただでさえ荷物が多いのにまた荷物が増え・・・。ふだん雨の日はよほど用事がなければ外に出ないし、出たとしても車なので傘をさして歩くということが皆無に近い。なんとも新鮮な、ああそうそう雨の日ってこういうものだったよねと思えた1日でした。

浅草今半のすき焼き重弁当をお土産に買ってきたのはいいけれど、昨夜は私、今日は夫がお腹を壊し、ほんとに高価なものを食うとテキメンにこれだ! やっぱ私たちにはすき家の牛丼がお似合いだわ!
というところでではまた。