小雪が舞う大晦日

今年ももうすぐ終わる。昨年ほどではなかったにせよ、コロナとの縁は切れなかった1年だった。今も新しい変異株が流行し始めており、嫌な感じも少しする。だが、少しだ。帰省客で新幹線の乗車率が130%を越えたりもしているそうだ。それでいいのではないか。今以上に出来ることなどないだろうし。
玄関を開ける時にはマスクをしていなければならない、こんな生活が早く終わればいいなと心待ちにしている。みんなそうだよね。海外にも自由に行きたいし。来年の夏を過ぎれば、少しずつ変わっていかないかと期待している。夏というのに根拠は別にないけど(^^;

四半期決算もやらないと。そして来月半ばを過ぎたら確定申告の諸々が待っている。今年はそこそこ頑張れた1年だった。来年はどんな風が吹くのだろう。

そんな今日、海に近い神奈川県の町でも小雪が舞って驚いた。風が強かったから、山の方から雪雲が飛ばされてきたのだろう。
一昨日に買い物に行ったところ、帰り道で急に股関節が痛くて歩けなくなった。自分の股関節が弱いことは知っていたがこんなことは初めてで驚いた。今日はおそるおそる行ってみたところ、前回より距離を短くしたせいか戻って来られた。

過去旅しごと。3本新しいのがあるので、1本だけ。そこから次へ次へとたどれまする。
カンランパへ~1989.10-12中国旅行の5

本当にこの頃の中国は面白かったし、物価がびっくりするくらい安くて旅行者にはありがたかった。

 『星落ちて、なお』 澤田瞳子
今年上半期の直木賞受賞作。この人の作品を読むのはおそらく初めて。
時代物で、明治から大正にかけての画家の話だった。格調高い文章に時々ページが進まなくなるほどだった(^^;
☆4 淡々とした小説だった

 『インドクリスタル』 篠田節子
借りようかどうしようか迷ったのは今どき珍しい上下二段組だから。ぱらっとページをめくったら「ブバネーシュワル」という地名が目に入り、借りてみようかなと。ブバはインドのオリッサ州の州都で、このすぐ隣の街に寄ったことがある。話はとても長い、鉱石を探す日本人と行く手に現れる食わせ物のインド人たち、の話。男尊女卑やカーストや先住民族や政治やNGOやいろいろ盛沢山。インドを知っていても知らなくても楽しめそう。ちょっと船戸与一を想起させる。でも主人公は死なないからご安心を。
☆4 それにしても長いっす

ロレックスをはめたNGO野郎が出てきて面白い。私はNGOとか基本的に信用してなくて、フェアトレードなんかはまるっきり信用していない。今はどうか知らないが、20年くらい前のこれらはほんと酷かった。バングラのダッカなんて、リキシャ蹴散らしてすっげぇランクルが来た! と思うとまず間違いなくNGOの看板を背負ってる。NGOのくせにそこらの貧民にめちゃくちゃ見下した態度を取ってる。フェアトレードですと謳っている商品の仕入れ先は私のよく知るただの土産物屋の店主で彼はそのへんのものをただ送っているだけ。最近ではコーヒー豆を普通の市場でめちゃくちゃぶっ叩いて買い付けてる奴が後で調べるとフェアトレードを謳ってネット通販してたとか、そういうことがたくさんあった。貧しい村に学校を建てる詐欺とかもあったなぁ…。
自分が見聞きしたものしか信じない。ちょいと狭量に思われるかもしれないが、ネットにあらゆる種類の情報が氾濫する今、他人の言うことなんか信じない、という姿勢も生き延びるために肝要ではないかと思ったりする。

などという話の後で何だけど、

2022年が皆さまにとりよい年になることをお祈りしています

ではまた来年

寒波の軽井沢から

昨日戻ってきた。軽井沢に向かったのが土曜の夜だったから、ちょうど寒波と一緒というか。軽井沢に入ると-6℃の表示。翌朝起きると-11℃だった。
わが家から離れない三毛の梅さんがいるところに、黒っぽくでかい猫が押しかけているのがカメラに写り、その後でかい猫は立ち去ったようなのだが以後36時間以上梅さんの姿が確認できない。心配になってしまい、様子を見に行った。

梅さんは元気で外にいた。後でカメラを確認すると、私たちが到着する20分ほど前にわが家に来たらしかった。でかい猫の姿を見て、近寄らないようにしていたのか、そのへんはわからないけど、まぁよかった。
夫の歯科の予約もあり、梅さんの餌をたくさん置き、3泊してまた海の近くに戻ってきた。

過去旅しごと。
シーサンパンナへ~1989.10-12中国の旅④

旅の間に日記を付けていたのだが、今回軽井沢で探したところ見当たらないものもあって、その中の1つがこの時の旅。1人で旅していた時には絶対に付けていたのになぁ。どこにあるんだろう……。
あともうひとつ不思議なのが、昨年せっせとデジタル化したはずの画像が、これも一部がないというか、やっていないのか? 見当たらない。デジタル化はかなり前に一度やっているのだが、その時は「よさそうな写真」を選んでやったと思う。そこから漏れたものの中にも使えるものがありそうなので、昨年2度目のデジタル化をしたはずなんだけどな。記憶も曖昧だし、ダメだこりゃ。

 『小説8050』 林真理子
林真理子、好きでも嫌いでもなく、けれど殆ど読んでいない作家。過去に読んで覚えているのは『家族旅行』くらいだ、これは割とよかった。
で、これだけど。
そもそも、8050の話ではない。このまま行ったら8050になりそうな5020の話だ。登場人物が全員これでもかというくらいにステレオタイプで辟易する。
☆2 こんなにつまらない小説を書く人だったかなぁ

 『ひそやかな花園』 角田光代
非夫婦間体外受精によって生まれた子どもたちの話。全員が「父親が誰だかわからない」境遇の子どもたちが、幼い頃に一時期親同士のかかわりの中で一緒に夏のキャンプに出掛け、その後そのキャンプはなくなってしまう。十数年後に彼らはかつての友だちを探そうとし始めて……、という話。父親探しの話というよりは、一人一人の子どもの人生そのものがテーマだと思う。
☆4 希望の見えるラストでよかった

 『カケラ』 湊かなえ
うーーーーん。どうもこの人とは相性が悪いのか、今まで一度もいいと思ったことがない。これはその中では一番よかったのだが、結局、主人公がなぜ死ぬのか、なぜ美容整形外科医がその謎を追うのか、よくわからなかった。出てくる人のキャラが立っているようで立っていないのも気になった。皆が皆、極端なんだよな……。
☆3 独白ものは疲れるな

 『ひとたびはポプラに臥す』1と2 宮本輝
宮本輝! たぶん四半世紀とかもっとぶりだと思う。「泥の河」「優駿」このあたりで自分の中では終わっていた(^^;
この旅行記も知ってはいたが手に取ることはなかった。1995年のシルクロード旅行、編集者、カメラマン、秘書、息子などの大部隊でガイド通訳を連れて専用車での移動だ。それを「しんどい苦しい」と大げさに語られてもなぁ……、という気持ちをずっと持っていたと思う。
今読んでみると、けっこう本音で中国人特に漢族に文句をばりばり言っていて面白い。その点はすごくわかる、共感する。ただ私は関西弁が苦手で、特に文字化された関西弁は嫌なのね、そこがちょいと。関西弁を文字で書いて許せるのは開高健と高橋和巳だけ。思いっきり偏向している。
☆4 写真を見たくて借りた、ここに写っている中国は私の記憶にも近い

旅行中、一行は「大盤鶏」という料理ばかりを食べていたという。私は食べたことがない。おそらく飯屋のメニューの中で一二を争う高額料理、そして数人で囲むのが当然のものだからだと思う。
トイレが汚くて入れない、という記述が何度も出てくる。これもどうかな、私ならどんなに汚くても用があるのなら入るしかないと考えるし実際そうしてきた。「汚くて入れない」なんて言うのは、どうにかなるからじゃないかな。大体オトコの方がだらしないんだけどね(^^;
それと、公安や兵隊やそういう人間が賄賂を公然と受け取っている、という描写も何度も出てくるのだが、私は見たことがないような……。あったっけかな。むしろこういう人たちに親切にされた記憶しかなく、いや私が記憶を美化しているのか? そのへんはガイドがいるからむしろ見えてしまうものなんだろうか。そんなことを考えながら読んだ。

今日、買い物に行くと車が渋滞していた。年末休みに入っていることを実感。今年は帰省する人も多いようで、それはそれでよいことだと思う。オミクロン株とやらも感染力は強いものの毒性はさほど強くないという、ウイルスの正常進化が確認できそうなものらしいし。こうしてコロナも歴史の1ページに、早くなるといいと思う。
ではまた

雨のち晴れ

雨は夜中に降っていて、7時頃に起きた時にはもう止んでいた。
コンクリートの建物の中にいると、雨の音って聞こえないものなんだなぁ。私は国内では集合住宅に住んだ経験がなく、タイでそういえばどんなに土砂降りでも聞こえなかったと思い出した。

中島みゆきさんの中止になったコンサートツアー、CDになって発売されるとな。特典映像とやらも付くらしいので、とりあえず予約した。間違えないように(笑)。たぶん大丈夫。
トレーラーというのも公開されていて早速聴いた。
いや実は昨日? 一昨日? くらいに知ったのだが、私のPCは現在音が出ない仕様になっており、考えた末にイヤホンをネットで買って今日届いたのだ。
いいですな~。セトリあらためて見ると、なんかすごい。ローリングか~、好きなんだよな、聴きたかったな。まぁ一つ言うことがあるとすれば、「この世に二人だけ」じゃなくて「走」とか、どうですかね(^^;

私はこのツアー、5月と6月のチケットを持ってて、6月なんて千秋楽ですよ千秋楽! なのに中止になってしまって結局行けなかった。もともと旅に出る計画があったので前半戦はまったく狙わず、後半戦のみに焦点を当てて当たってたのに(千秋楽を当てたのは友人だが)。ほんと残念だった。
初日の1/12は徹夜覚悟で並んだらチケット取れたらしいんだけど、日本にいないとわかっていたから頑張らなかった。その日自分がどこにいたかっていうと、インドのシリグリからディマプールという町への移動中で、公演中はたぶん列車の中にいたと思う。

でもあれだ。旅とコンサートとどっちを取るかとなったら、そりゃもちろん旅だ。

で、本日の過去旅しごと。
雲南・昆明 1989.10-12中国の旅③

発掘した過去の文章に若干加筆訂正してみた。この頃は出版業界にはまったく関わっておらず、そういう確固たる希望を持っていたわけでもなく、ただのプーだった。文章は今とそんなに変わらないように思うが、いま読み返すと説明が足りない部分も多々あった(^^;

 

 『テティスの逆鱗』唯川恵
かなり知られた作家だけれども、ずっと敬遠していた。一度も読んだことがない。イメージだけであれだけど、ちゃらい小説なんじゃないか、自分には合わないと思ってきた。最近、そんな風にして手に取らなかった作家の作品も読んでみる気になり、借りてみたのがこれ。
美容整形の話で、若干ホラー風。映画でこういうのがあった、メリルストリープが出てくるやつ。つまらなくはないけど、だからといって……。色々とリアリティに欠けすぎているし、どうもちょっと……。
☆3 出張の際に新幹線で読むような小説だった

 『架空の球を追う』 森絵都
こちらもよく見かける著者だが、読んだことはないように思う。短編集、ショートショートくらいのものも含まれていた。何気ない情景を切り取っているだけなのだが、とても面白かった。1編だけ、面白がらせるために書いたわけではないものが入っていて、それが一番心に残った。
☆4 この作家、只者ではないことがよくわかった

この人の名前を何で知っているのかとちょっと調べると、「風に舞い上がるビニールシート」で直木賞を取っていた。そうそう、思い出した。確か似た感じの人との女性ダブル受賞だった。もしかすると、この小説だけは読んだことがあるかもしれない。何作か読んでみたい。

ではまた

暖かいクリスマスイブ

朝から快晴、午後買い物に出たが暑いくらいで驚いた。最高気温は13℃前後だったらしいが、体感はもっと高いかもしれない。軽井沢との行き来もしているので、なかなか暖かさに慣れないような。何を着て外に出ればいいのかよくわからない(^^; 軽井沢では玄関を開ける時には完全防備なので特に。

こちらにいる時にはできるだけ過去旅の整理をしようと思っているのだが、旅のノートを持ってくるまでの気合は入れていなかった。それがあると宿の名前や価格、買ったもの食べたもの、大抵わかるんだけど。今度行ったら持ってこようかと思っている。
昨日も89年に北京で泊った宿の名前がわからず、そのままにしてしまったのだが、今日ふと思い出したのが、私は過去、ある時期まで旅をした後にそれをまとめて書いていた、それをずいぶん前にデータ化したはず、ということだった。当時の私はワープロ専用機(そもそもまだパソコンは一般的ではなかった)で書いており、それをフロッピーディスクに入れて保管していた。データの日付によると2004年に思い立ってPCでも読める形に変換したようだ。そのデータがHDDの中に入っていた。
とはいえ完全に変換できたわけではなく、残念ながら消えている部分や判読できないものもかなりある。それでも例えば89年の中国などはかなり残っており、北京の宿も僑園飯店という名前だとわかった。宿泊代などはわからないので、ノートを探して持ってきたい。

というわけで本日の過去旅しごと。
北京~桂林 19892度目の中国②
大連~北京 19892度目の中国①

①の方も書き直した部分があるのでよかったら。

 

 『渡良瀬』 佐伯一麦
仙台に戻る前、茨城県で働いていたことがあるという作家の、その頃の話。電気工として働く日々がこれでもかというくらい丁寧に書かれている。同時に関係性が危うい妻や3人の幼い子たちとの暮らしも描かれる。工場での仕事の話がほんとに恐ろしく詳細なので、その部分はちょっと全部読めずにナナメった。本当に、私小説の人なんだな~、と思った。
因みにこれは月間「海燕」に連載されていたものが雑誌が廃刊になって未完のまま17年ほど寝かされ、そして完結して世に出たものとのことだ。
☆3.5 酒量も多いね、読んでたら飲みたくなった

 『ばにらさま』 山本文緒
短編集。著者最後の著作になるのかもしれない。
生きづらさを抱えた女たちの話、色んな所に「あーわかるなー」という断片がある。私よりも2年か3年上の人だそうで、亡くなられたことがあらためて残念。
☆4 しかしこの表紙な~、作家を知らなければ絶対に読まないね

ではまた

冬至も過ぎて

昨日が冬至だった。一年で一番日が短い日。ここを過ぎると日はだんだん長くなる。毎年この日を過ぎるとほっとする。軽井沢では特に。

世の中では有名人が亡くなったり、アベノマスクが腐っていたり(違うか)、色々とあるようだ。若い人が亡くなるのは残念。気の毒だ。
テレビがないので今までよりもさらに世事に疎くなる。これはこれでよいことかもしれないと思ったりもする。

過去旅しごと。
1989 2度目の中国 ① 大連&北京編

あれから32年。中国はどこへ行く。

 『夜の谷を行く』 桐野夏生
連合赤軍事件を女の視点から描いた、というような書評を見かけた気がする。その時に読んでみたいと思ったが少し時間が経ってしまった。
連合赤軍が起こした事件というとあさま山荘事件が真っ先に浮かぶが、この本で書かれているのはその直前に群馬県内で起きた山岳ベース事件だ。12人の仲間をリンチして殺したという凄惨な事件。
永田洋子と行動を共にし、あさま山荘に移る前に逃亡し逮捕され、6年近く収監された女が主人公。犯罪者であることを隠してひっそりと生きているつもりが、過去の方から忍び寄ってきて……。
☆4 革命とか思想とか何なんだろう

ではまた

 

標高1000から戻る

また何日か軽井沢に戻ってきた。着いた日は最低気温が-10℃ほどとこの冬一番の冷え込みになったらしく、9時過ぎに町に入ったが道路の気温表示は-4℃だった。寒いですなぁ。
今回の帰宅は私の通院がメインの仕事。とにかく薬を貰わんことには! ということで行ってきた。予約をしてあったが、受付で「薬だけでも出来ますよ」と言われ、あぁ混んでいるわけねと思って了承した。特に問題があるわけではなかったし。でもしっかり再診料も取られるのか(^^;
薬局で薬を買って一安心。

それから図書館にも出かけた。軽井沢では2か所の図書館を利用している。片方は自分の町、もう片方は隣の町。どちらも良さがあるが、軽井沢は特にシーズン中は混雑するエリアにあるため、普段は滅多に行かない。
今回は年末年始もあることだし、両方に行っていろいろ借りてみた。読書ができるのは本当にうれしい、楽しい。

過去旅しごと。
1989年の2度目のネパール

この頃まではまだカメラはコンパクトカメラだけ、フィルムもおそらく普通のものを使っていたと思う。ポジフィルムの存在は88年に知ったが、この旅でそれは使っていないと思う。気合を入れて写真を撮り始める前で、そもそも殆ど撮っていないような感じだ。よろしかったらどうぞ。

 

 『六月の雪』 乃南アサ
『チーム・オベリベリ』以来の乃南アサ。まったく中身を知らずに借りた。
祖母と暮らしている32歳の女性が主人公。途中から舞台は台湾に移り、風景や食べ物やそういうものについてはとても楽しく読んだ。台湾に行ってみたくなる本だと思う。私も舞台である台南には行ったことがないので、ぜひ一度訪れてみたいし、六月の雪を見てみたいと思う。
台湾の歴史をまったく知らない人も多いと思う。私も詳しくは知らないわけで、そういうあれこれも勉強になる。
ただ、くどいな。途中で挫折しそうになるくらいにくどい、しつこい。
台湾で世話してくれる人たちや出会った人の話、認知症を発症している自分の祖母やその娘の話などがつながりがあるのかどうなのか微妙な感じで描かれていくのだが、「この話要る?」と思ってしまうんだなこれが。もっとストレートに、32歳の悩める女子の驚き連続1週間、でよかったんじゃないかと思えてならない。色んなエピソードというか話というかが詰め込み過ぎでかみ合わず、書かれなければならない理由が見えなかった。
☆3.5 骨格部分だけなら面白いのに残念感が大きくなってしまった

まったく中身を知らずに……、というのはこれは今いる場所の図書館で借りたので。表紙をめくったところに帯が貼られていないのだ、こちらは。
軽井沢も御代田も、表紙をめくると帯が貼られている。古い本だとないこともあるが、ここ20年ほどの間に刊行されていれば大抵は。だから概要のようなものはわかって借りている。この本であれば主人公が祖母の思い出を辿って台湾に行く話だ、くらいはわかって借りると思う。
全国的に、どうなんだろう? 帯、貼ってあります?

ではまた

強風→晴れ

昨夜はすごい風だった。今季最強の寒波が来ているのはネットニュースで見ていたが、きっとその関係だと思う。軽井沢もライブカメラを見ると積もったようだ。すごく積もったわけではなさそうだが……。
今日は一転して快晴。買い物に出てあちこちで迷う。丘陵地帯にあるこのエリア、道はまったく真っすぐではなく、行けそうな場所に到達できない。車が通れない急な階段道があちこちにある。そういう道は私が生まれた世田谷区の辺りにも多かったからどこか懐かしい。

軽井沢の自宅には、今回初めてウェブカメラというものを設置している。おかげで雪の様子や、猫がうろうろしているところなど、リアルタイムで見ることができるし、動きがあった時には音が鳴っておしえてくれる上に録画もしてくれるという便利もの。こんなに便利なものがあるなんて信じられないくらいだ。
たぶん海外にいても、ネットさえつながれば見ることができるのではないだろうか。ほんとに便利な時代になった。
わが家を離れようとしないらしい猫には、ご近所さんが様子を見たりしてくれている。ありがとうございます。

少しずつ過去旅の整理。
1988年初インド編
インドからネパールに戻って帰国編

この冬の間にどこまで行けるか。

『パチンコ』 ミン・ジン・リー
太平洋戦争時に朝鮮半島から日本に渡った主人公とその子、孫たちの大河小説。いわゆる在日を描いているが、とにかく読みやすく先が気になって上下巻をほぼ一気に読んだ。史実的に微妙な部分はあるが、基本的に大きな偏向はなく、多くを知り考えさせられる小説だった。しかしこのタイトルはちょっと、損をしているように思う。
☆4.2 翻訳だからかパール・バックの『大地』に雰囲気が似ていた

 『いそぶえ』谷村志穂
伊勢の海女さんの物語。こちらも文章が平易で読みやすく、やはり先が気になってどんどん読んでしまう。主人公に係る男2人がどちらもイマイチでイライラしたり、自分の障害のある息子を従妹である主人公に押し付ける叔母とかなんじゃろか、的なことも多いけど、全編を通して流れる海に生きる人の強さの前にはどれもこれも小さなことに見えるから不思議。初めて読んだ作家だと思うが、他のものも読んでみたくなった。
☆4 特に神主! あんたはまぁほんとに煮え切らんから女が二人不幸になったがに!

 

 

今日は晴れ

午前中に荷物が届くと待っていたら10時前に電話で「午後にしてください」と。承諾して、午前中に外出。来月分の管理費を銀行で払わなければならなくて、それに行ってきた。近くにはATMはあちこちにあるが窓口のある銀行はなかなかなく、JAバンクで。
そのまま買い物して帰宅。帰宅途中で坐骨神経の局所痛が出てびっくり。滅多にないんだけど、ノロノロ歩きで頑張っているうちにうまく動いたらしくて大丈夫になった。汗かいた(^^;

午後、荷物(洗濯機)が届いて、夫が設置。
何だかんだとまぁ物は増えていきますな。

古い旅の記録。
1988年初めてのネパールとインド

若かったな~とつくづく思う。あまり思い出したくない旅の一つであったりもする。色んなことがあり、騙されたり(日本人に!)、迷走してしまった。この当時の自分の危うさは、今思い出しても冷や汗が出そうだ。ただ最後はネパールに戻り、口直しというかトレッキングをして帰国できたのでよかった、終わりよければすべてよし、ということか。
まだ途中までだけどよかったらどうぞ。

 

 『星ちりばめたる旗』 小手鞠るい
図書館でちょっと迷って借りた。迷ったのはタイトルとこの表紙絵で、アメリカの日系人の苦難の話ではないかと思ったから。そういう苦しい話は長いこと敬遠していたので。でも今なら読めるかもと思って借りてみた。
日本からアメリカに渡った1世から4世までのまさに苦難の歴史。間には当然第二次大戦があり、その時のアメリカの日本人に対する扱いの酷さには胸が痛くなる。差別も偏見も人類の長い歴史の中でずっとずっとあったことで、もちろん今の日本にも世界にも存在する。書かれるべくして書かれた本。

ただし。読んでいる間ずっと、そして読み終わっても最初に感じたのは「もったいない」ということだった。登場人物が多く、物語の語り手が1人ではない。あっちへ飛びこっちへ飛び、この人は誰だっけ、誰の娘だっけ、えぇと、となる。読みにくい、わかりにくい。せめて人物相関図は付けてほしかった。それと、このような複雑な構成にする必要があったのだろうかと考えてしまう。私の答は否であるが、まぁそれは勝手な読者の感想ということで。
☆4 日本が戦争をしていたことすら知らない人たちに読んでほしいが無理だろうな(^^;

キーボードに時々KANALOCKが点灯してしまい書き込み不能になる。絶滅危惧種でついに本家富士通は生産をやめた親指シフトキーボード、使えなくなるのは恐ろしい。接触不良で復活したり死んだりする。落ち着いてほしい。

ではまた

雨のち曇り

朝起きると雨だった。昨日からカーテンをしているが、窓の内側が盛大に結露していた。夜はカーテン開けといたほうがいいのかな?(寒いけど)(軽井沢のことを思えば)

雨なので本を読んだり、例のグーグルマップを作り直したり。

19-20年のインド~ラオス、扉のページ

1988年中国の旅、扉ページ

どちらも既にあったものだが、ずっと地図が表示されない状態だったので一応。中国の方は地図を作ったのは初めて。

慣れてしまえば楽しい地図作り。でも意図しない動きをよくされて無駄にポイントが出来てしまう。ネット環境が悪いので仕方ないかと思う。
ここでのネットは、楽天の携帯からwifiを飛ばしてそれを拾うことでつないでいる。ここが楽天圏で非常に助かっている。もしauにしかつながらない非・楽天圏だったら、別の方法を考えなければと思っていた。
因みに軽井沢のわが家はもちろん楽天圏ではなく、au、しかも4Gじゃない的なかなり悲惨なエリア。まぁウチの裏はもう浅間山てっぺんまで人家ないからな。

午後になり雨が上がったので、買い物に行ってきた。今日は4000歩弱。

 

 『鮪立の海』 熊谷達也
熊谷達也はマタギとかクマ系(すまん)の人かと思っていたが、海系も達者なんだなと再認識。「しびたち」という言葉自体見聞きしたことがなく、文字としてはまぐろだけど? と不思議に思ったが、地名だった。
三陸の漁村で生まれ育った少年が当然の如く船に乗り始め、やがて戦争が始まり、徴用されて半ばスパイ船として活動していた時に攻撃され九死に一生を得、郷里に戻り終戦、そして……。恋をし、恋が破れ、幼馴染とのあれこれがあり、友を得、妻帯し。そう、これはビルドゥングスロマンそのものなのだった。
☆4.5 おもしろい。小説ってのはこうでなきゃ、という一つのお手本的な1冊だった

ただまぁ全員が善なる人であり、そのへんにわずかに物足りなさのようなものはあった。

大きな船(日本郵船の船とか)が徴用されたということは知っていたが、漁船までもが徴用されて軍の仕事をさせられていたとは知らなかった。戦争はない方がいいに決まっている。

ではまた

 

7743

数日軽井沢に帰り、またこちらに戻ってきた。

数字は本日の歩数。小田原のホームセンターなどに行って店内を歩き、帰宅してから歩いて買い物に行った総数。とにかくこの「歩いて買い物」というのが軽井沢では出来ない(そもそも店もない)ので、とてもありがたい。
カーテンと風呂蓋を買ってきた。極力物は増やしたくないけど、必要なものは買いそろえないと。

今年の5月か6月頃に、グーグルマップで作った旅の経路図をごっそり消してしまった。すぐグーグルに連絡して救済を頼んでいたのだが、結局無理だったみたいで(というか対処はされなかったかと思う)、仕方なくあきらめて作り直す作業を昨日から始めた。
けっこう難しくてめんどう。
でも過去の自分の旅の日を振り返ることになるので、案外嫌にならずに作れそうな気がしている。この冬はこういったネット関係の諸々をやろうかと思う。

前の冬は、大量のフィルムをデジタル化する作業をしていたんだっけ。

 

 『わたしが消える』 佐野広美
江戸川乱歩賞受賞作。記憶を失いつつある元刑事が娘に頼まれて遺棄された老人の身元を調べ始める。すると関係者が殺されたり拉致されたりし始めて……、というミステリーというかハードボイルドというか。文章が読みやすく、悪くない。
☆4 仕掛けが大きすぎることは否めないかな

 『傲慢と善良』 辻村深月
読了した瞬間に「なんじゃこりゃ! どういうラストなんだよ!」とつぶやいてしまった。婚活アプリで出会った男女、女の方がストーカーに連れ去られてしまい必死に探す男、の話。どいつもこいつも饒舌でその延々と続く会話文にかなり消耗する。意味があることを言っているように見えるが、実は数行の台詞の中でも矛盾があり、作家自身が「傲慢」「善良」についてよく理解納得していないのではないかと思われた。としか思えないのだから、作家の説明表現が下手なのだ。
登場人物にまったく魅力がない。そしてどうしようもない愚鈍な女が突然震災後の東北に出かけてボランティア活動を始め、変わっていく、姿が描かれる。ここから見事に善人しか出てこない。「被災地の人は善良」「田舎の人は善良」「東北の人は善良」だとでも? このへんの話でうんざりも極まったところにラストでズドン。
☆2 私にはまったく腑に落ちなかった 何が言いたいのかもわからん

というところでではまた