インパラといえば・・・

最初に思い浮かぶのは池澤夏樹の『インパラは転ばない』ですが、『インパラの朝』という本を読みました。

旅で出会った友人が、少し前にこの本を紹介していたので読んでみました。読む前にちらっとアマゾンの書評を見たら、酷評が多くて「?」と思いながら、でした。なぜならこの本は開高健賞を取っている、正統派だと思ったからです。
アジアから中東、アフリカを経てヨーロッパまで、2年弱の旅の話。記録というよりは1国または1都市1編の小編の積み重ねです。読み始めて最初に「中国、こんだけかよっ!」と突っ込んでしまったくらい、それはそれは短い小編が積み重なっていく。国の数が多いのでこれは仕方がないのでしょう。

読み終わったけど、微妙だな・・・・・・。
砂を噛んだような感じ、というのが最も近いかな。
冷静で知的な文章はとてもいいし、感情を交えずに淡々と語られていくその手法も悪くないのだけど、全体に作り込み過ぎというか、最初から作られたものを演じたような、どこか白々したものを感じる。篠田節子の小説に私が感じる無機的な違和感に似ている。よくできている、とてもよくできているのだけど、血肉がないような。体温がない。

愚かじゃない人が旅をするとき、目的は別にある。
たぶん著者は、この旅の先に見ているものがあったんだろう。
著者と出版社が狙ったのは、「美人すぎるノンフィクション作家」という肩書だと思う、そういう本造りでした。

願わくば。これで「開高健賞ってこんなもん?」と思った人たちが、この次に受賞した『空白の5マイル』をスルーしなかったことを。これは文句なく面白かった!

心配した雪は5センチほどですみ、今日はそこそこ晴れたので少し解けました。3月に入りましたが、まだまだ真冬日連続で、今週は雪も続きそうです。春は遠いです。ではまた

ひなまつり♪

明日ひなまつりですね。
というわけで、昨日、東京に行って観てきました、「雛まつり♪」
歌旅とレコーディング風景からの6曲は、画像が多分いまいち(ぼけてたり)だったし、正直もう見慣れた映像だったので、さほどでもなかったけど、やっぱ劇場版「2/2」はよかったです~。堪能しました。やっぱDVD買うかな。

劇場版を観てから生を観ればよかったんじゃね? (時間軸無視)

今なら、生でもオッケーかもしれない

きのう見て気づいたのは、最後の最後の方で、表人格、裏人格、死者である姉、の3人が舞台上にいて、そしてクライマックスには表人格と姉の2人になる。その途中で、姉が裏人格である妹を消滅させていること、でした。今までは漫然と見ていて、いつの間にか消えているというふうにしか記憶していないけど、昨日は「あぁなるほど、ここで消滅させたんだな」と初めてはっきり認識しました。それでようやく、再再演で加わった第三幕が腑に落ちた。今までは、3幕は余分かなと思っていたけど、そうじゃないね、裏の人格にせよ消し去ったものを救済してあげないと。
私がそう思った、というだけの話ですが・・・・・・。

東京は小雨模様で気温も低めでした。朝7時半に御代田を出るバスに乗り、夜10時過ぎに同じく御代田に戻りました。新幹線で行けばよかったかな~。でもさすがに映画のために新幹線は贅沢かなと。
土曜日とあってものすごい人でくたびれた。仕事の関係で土日のほうが落ち着いて見られそうと思ったのですが、田舎者に土日の東京はちょっとレベルが高すぎかも。今後はなんとか仕事を調整して平日に行きたいな。いやもう劇場版を見に行く予定はないけど、コンサートとかそういうの。

でも久しぶりに変化のあることをして、気分転換になりました。
実質明日からスタートする今月も、なんとか頑張るぞ。

クリミア半島が物騒だったり、中国昆明で大きな事件があったり、あいかわらず世界情勢は不穏ですね。昆明は馴染み深い街ですが、基本的に雲南は特に独立を掲げる民族もなく(省北部にはチベット族居住地域が含まれますが)、気候温暖のせいもあり比較的穏やかな場所であるだけに、驚きました。ウイグル族のテロとあいかわらず断定されているけど、まったくもって疑わしいです。

ではまた