冬の間は外での作業が一切なくなるので、家の中で縫製をしているか、本を読んでいるか、という感じの生活になります。普通は商売をしていれば、寒くても暑くても店は開けるものでしょうが、私のところは開けても誰も来ないような超・辺鄙な場所なので、冬季は休業しています。♪でかんしょ節そのままの生活です。
今、間違えてドンパン節と書いてしまい、「なんかおかしいんでない?」と調べたら、こちらは秋田民謡だそうでした。グーグル様ありがとう。
先日から縫っている大島紬、今日ほぼ出来上がりました。撮影などはまだです。
今日はチャイナボタンを作りながら、混乱して何度も狂いそうになりました。いやぁこのチャイナノット、というんですか、しゃか結びって難しいですね・・・。慣れればなんということもなく出来るのだろうけど(現にタイでいつも縫製をお願いしているグループでは、定番なので簡単だといつも言われる)、私には難しいな。
総裏、キルティング仕立にしたので、かなり時間も手間もかかりましたが、おもしろいものができたと思います。シルクなので軽いのがいいですね。私もこういう軽い上着が一つ欲しいな(作ればいいんですけど自分用に)。
調子に乗って、また大島を解きはじめました。解き始めてわかったのですが、今まででいちばん、解くのが難しい着物でした。縫い方がね。なんというか、これでもかと言わんばかりに縫いまくられている。なぜこんなに縫い目が多いのか、和裁に詳しくないので具体的にはわからないのですが、解かなければならない部分が明らかに多い。それだけ丁寧な仕立てということなんだろうね、緊張する。
今でも時々オークションを見ているのですが、私がハマって買いまくった時期と比べると、今は半値から三分の一くらいで落ちてしまうようです。指をくわえて見ているだけなのですが(笑)。解く手間があるので、どんどん買い集めようという気には、今はなっていません。またそういう時期も来るかもしれないけど。
『ヒマラヤを越える子供たち』 マリア・ブルーメンクローン
ドキュメンタリー映画としてかなり有名な作品の書籍版です。著者はドイツ人女性。映画撮影を企画した本人。
中国領チベットからインドへ亡命する子供たちの話です。チベットから南または西へ国境を越えようとすると、必ずヒマラヤ山脈を越えなければなりません。この本の亡命ルートもネパールのおそらくはクーンブ地方に抜ける道でしょう。もう数年前になりますが、ここを越えようとした亡命グループが中国解放軍に狙撃される映像が、偶然登山者に撮影されて世界に流れたのを覚えている方もあるかもしれません。この本の元となる映像が撮影されたのは2000年だそうで、既に12年前の話になりますね。過酷な道とわかっていてなお、子供を送り出そうとする親たちがいること、そうせざるを得ないほどに中国領チベットは生きるにしんどい場所なのだという現実。
チベットについて興味がある方は、ぜひ読んでみてください。☆4
ではまた