ウメの誕生日

ウメは今日、1歳になりました。

本当は、12歳と半年弱という年齢になりますが、正確に生まれた日は知らないし、何より去年の今日、ウメは死の淵からこちらに戻ってきましたので、この日を誕生日にしようと思って。
まさか1年生きるとは思わなかった。
去年の今日は、今日と同じようによく晴れており、ウメに「最後の日光浴」をさせるつもりで庭に寝かせてやったのでした。そうしたら、立ち上がり、自分でヨタヨタと庭を歩き始め、あわてて追いかけてリードを付け、林に連れて行き、抱いて帰ってきたらすこし生きた目をしており、ジャーキーを術後ほとんど初めて自分の力で食べたのでした。
そこから長い闘病期間があったけれど、何とかかんとか危険なところを乗り越えて、かなり元気になりました。
あらためて、当時ご心配いただいた皆さん、ありがとうございました。
それから今現在闘病中のわんこたちが、元気を取り戻しますように。


回復期によく作っていたマカロニと肉のゆで炒め


多すぎるかなと思ってやったのですが、2杯ぺろりと食べて、「もっとよこせ」と人間に圧力をかけ続けました(笑)

2/21、よく覚えているもんですが、なぜかというと、みーさんの「夜会」千秋楽だったのでした~♪
(チケットもホテルも準備万端でしたが、手術を決めた時点でキャンセルしたという経緯でした)

『明日なき今日』 辺見庸
「自動起床装置」という変なタイトルの小説で芥川賞を取った人。正直、意味不明な小説でした。その後『もの喰う人びと』がベストセラーになったので、こちらで記憶している人の方が多いかもしれません。この作品はよかったけれど、その次か、その次に読んだ『ゆで卵』というのが吐き気もので最後までとても読めず、以後、私の中では抹殺した作家の1人でした。だからものすごく久しぶりに手に取りました。
共感できる部分とできない部分がある。理解できる部分とできない部分がある。3.11後のこの国を覆う空虚な言葉あるいは空気、「がんばろうニッポン」や「絆」に象徴されるそういうものが気持ち悪いという、そのへんはよくわかると思いました。つまるところそれがファシズムであるということ、というあたりも何となくわかりました。
吉本隆明の変化(というか堕落)にも触れていて、そのへんが実はいちばん面白かったです。彼は原発推進派だったのだけど、3.11後も誰もそれに突っ込んでいないし、彼自身ほとんどまともなことは話していない、のです。そのことを、戦争中に戦争賛美の文章を書いていながら戦後批判されなかった作家たちと並べて、日本人とはそういうものなのだ、という部分が面白かった。吉本隆明は、私は学生時代に読んだ程度で、近年では「ほぼ日刊イトイ新聞」で対談やら何やらを読んでいただけなのですが、裸の王様のような感覚は持っていたように思います。知の巨人とか言われていて、誰もそれを貶めることは許されない、的な。
吉本的な思考方法というのかな、結果的に現状肯定になる思惟と不実践の方法みたいなものは、悪い意味で現時点でもまだ受け継がれている。」(カッコ内抜粋)
という一文は、メモしておこうかなと思いました。
☆はなし。ちょっと付けようがない。

今日も真冬日。明日も真冬日予報。ではまた