誰も来ない道

誰も来ない道は道と呼べませんでした♪ (スクランブル交差点の渡り方)

と聴く度に、何となく思い出す光景があります。

西チベット。向うに見えているのはナムナニ(たしか)、インド国境の山だったと思われます。道なのか荒地なのか判然としない、しかし、道。これはおよそ300キロの彼方にある西チベットの要衝・阿里(獅泉河)へ、そしてさらにそこから4日の距離にあるシルクロードの要衝・葉城まで続く。
この辺りだと、車は数日に1台来るかどうかといったところで、しかもそれに乗せてもらえるかどうかはまったくわからない、という状況だった、1992年当時の話だけど。
誰も来ないけど、いや、だからこそ、これは道だったなぁ・・・。

今はもう、このあたりにも公共バスが走っているんじゃないかと思います。少なくとも、1週間に1本の郵便トラックしかない、なーんてことはないと思う。それでもきつい場所だとは思いますが・・・。因みにこの写真の場所で、標高は4700近く。この前に一周したおよそ50キロのカイラス山一周巡礼路の途中にはドルマ・ラという有名な峠があり、ここが私が自分で歩いて越えた中では最高所の5630mでした。

高所に滞在すると、人間の脳はかなり細胞が死ぬんだとか。
私の脳は・・・・・・。
いろんな粗忽な部分など、高所のせいにしてもいいと思う(笑)。

写真を見ていたら、どっちかというと、
どーこまーでもー どーこーまでーもー 荒野はー続いてーいーるー♪ (走)だと思えてきた。
次の水場を予測するのが大事です(笑)
(もちろん予測なんかできないからいつも1リットル=1キロは必ず持つようにしてた)

本日も真冬日、最低気温はマイナス10℃。ではまた