博士の愛した数式 小川洋子

映画化もされて話題になっていたところに、タイミングよく友人から貸してもらって読みました。ちょっと前なんだけど、忘れてしまうのでメモだけ。
うん、おもしろかったです。
映画のキャスティングもいいんじゃないでしょうか。読んだ後で考えると、そう思います。
小川洋子さんは、たしか芥川賞をとった『妊娠カレンダー』だけ読んだことがありました。
文化果つる町の、新しく作られた町民文化センターの、誰も行かない図書室で、担当者が何を購入していいかわからずとりあえず過去10年の芥川賞と直木賞作品と、話題の新刊本を揃えてみましたっ! って感じの場所で、これを借りて読みました。考えてみると高村薫の『マークスの山』も、篠田節子の『女たちのジハード』も、桐野夏生の『OUT』も、みんなここで読んだのでした。誰も読んでいないまっさらの状態で。それだけは幸せだったなぁ。
でまぁ、『妊娠カレンダー』ですが、正直なところ、つまらなかったという以外、何も覚えていません。それ以来、小川洋子さんの小説は、一度も読んでいないと思います。けっこう好き嫌いが激しいのかな、私は。一度だめだと思うと、なかなかもう一度がない。
でもこの小説は、よかったですよ。しみじみとあったかいです。
いい小説です。
★★★★☆ 星4つ
作家の重ねた年月に。

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