朝起きるとみぞれが降っていて、積雪は6~7センチとほとんど増えていなかった。みぞれはその後雨になり、雪の嵩はどんどん減っている。
20日が大寒だったので、この雨にはびっくり。
もちろん除雪車も出なかった。
東京を往復した日は『破れた繭』(開高健)を持って行って、行きも帰りも読んでいた。往路は耳を温存するため(!)音楽は聴かず、帰りは聴こうとしたら無線がうまくつながってなくてスマホから音漏らしちゃって赤面、やめといた。で、読書。
この本は小説というよりは散文に近い。彼の自伝、敗戦からの食うや食わずの少年→青年時代を書いたもの。
他の誰にも書けない文章で埋め尽くされている。文節(? あれ? 段落か?)がとても長いのに、長いと思わせないのは筆力のゆえだろう。
これをペンで書いていたんだよなぁとふと思う。
すごい作家だとあらためて。戦後の作家で誰かひとりと言われたら、やっぱりこの人を選ぶかな、高橋には申し訳ないけど(^^; 他にも大家はぞろぞろいるのだけれど、自分との接点なども関係するし。
もし今存命だったら94歳か。可能性がないわけではない年齢だ。もう少し生きてほしかった。せめて平成の時代を生きて、書いてほしかったと思う。佐藤愛子さんのように、は望みすぎだけれども。
そういえば芥川と直木の発表が最近あった。芥川は全然わからないが、直木賞の方は万城目学さんついに! & 河﨑 秋子(これは意外)さんのダブル受賞だったとか。機会があったら読んでみたい。
外は深い霧。雨は止んだ。
ではまた