朝起きると、予報とちがって晴れていました。こりゃラッキーと店を開けると、時折サーッと降ったり、また日が射したり。そんなことを繰り返し、午後いっとき土砂降りになりましたが、その後はあがりました。
日曜でもあり、数組のお客さんが来店。
連休に予約していただいたカンタのドゥパタ(ショールサイズ)が、本日嫁入りしました。寂しい気持ちもありますが、でも基本的にはうれしいんです。私が持っていても、どうしたってタンスの肥やし。それならば、このよさをわかってくれる人のところに行って、飾ってもらえるほうがいいんです。それに、私には多分また出会うチャンスがあるけれど、ほとんどの人にとって、現場でカンタに出会うチャンスなんて皆無でしょうから。
私はクルマにも服にもバッグにも靴にも、まーったく興味がなく、仮にブランド品の店に何かの間違いで入っても、速攻で出てしまうでしょう。私にはそのよさがまったく理解できないし、人々がなぜ、そんな「マーク」に大金をつぎ込むのか、さっぱりわかりません。
でも、布となると話は別で。現地で時折、雷に打たれたように大金をつぎ込んでしまうことがあるのです。
人っておもしろい。
うちの店に足を踏み入れる勇気を持った人の中で、「出会った」「見つけた」と直感する人は、果たしてどれほどの割合なんでしょうね。ほとんどの人にとっては、ウチは何の変哲もない布屋であり服屋なんでしょう。見るほどの価値もなし、と判断する人だっていて当たり前。
そんな中で、宝石を見つけ出してくれるお客さんに、心底感謝です。
うちは、店らしくない店。「お客様は神様」なんて、思いません(笑)。私が膝をつくのは、おそらく14世ダライ・ラマだけですもん。中国政府公認の15世(近い将来の)にだって、膝なんか屈するもんか、ね。
どなたとでも、対等に、お互い気持ちよく、出会って別れたい。
そう願っているのですが、なにぶん、生来の不調法でして、うまくいかない場合も多々。お客さんへの注意書きが増えたり減ったり。
この注意書きをなくすために、ヒマラヤハウスは王国として独立し、町道から敷地に入るところにパスポートコントロールを設置、ビザを発給しようかと今日考えました。ビザにはもちろん、入国の心得が記されており、入国希望者はここでレクチャーを受け、心得を守ることを確約して入国を許可される。もちろん、町道と敷地の境は=国境ですから、ビザの発給を受ける前にカメラを取り出そうものなら、即刻水平射撃(笑)。国家の独立性を維持するために、国境線の防衛は重大な責務であります。
なんてことを、半分冗談、半分まじめに考えました。
しかし、さらに入りにくい店になることは必定ですな。
その昔、かのドクトルマンボウ大先生が、マンボウマブゼ共和国を樹立し、通貨まで発行しましたなぁ。なつかしい。
本日、ズッキーニ初収穫。ちょっと腐っちゃいましたが(花から腐ることがあるんですよね)、おいしかったです。いかん、ニンジンまき忘れ。では。