ほんの少しの奇跡

ウメのことを多くの方に心配していただいて、ありがとうございます。
その後どうかなと気にかけていただいていると思うので、今の様子を書いておきます。お食事中の方は後にしてください。

昨日書いたのはお昼前で、その時点ではほんとうに絶望的な状態でした。というか私は、連れてきた日(16日)から、今日逝くか明日逝くかと思って見ていましたから・・・。日曜日に古い友人からメールをもらい、「今夜逝くんじゃないかな」と返事したりしていました。

昨日のお昼頃。
とてもいい天気で、翌日以降天気は下り坂になると聞いていたので、ウメにとって最後の晴天になると思い、抱いて庭に下ろしてみました。ウメはずっと外犬でしたから、芝生や土がうれしいんじゃないかと思って。首輪もつけない状態で庭に寝かせてやりました。
すると、ウメが立ち上がり、やおらトコトコと庭を歩き出し、道路のほうに行ってしまいました。慌てて首輪とリードを持って追いかけ、道路に出るところで着けさせて、林の中に行きました。林に入ってすぐにウンコしました。もうちょっと歩いて、帰りは抱いて帰ってきました。
その直後、友人が送ってくれたささみジャーキーを、1個の4分の3くらいぱくぱくと食べました。
うれしくて泣いちゃいましたよ。二度目に入院して以来、初めて自分で食べたんです。病院で食べていたのは、強制給餌だったようで・・・。もちろんそれも必要なことではあるんですけど。
でも、夕方同じものをやったけど、もう食べませんでした。

夜、私たちがご飯を食べていると、何となく見ているんですね。まさか食べないよなぁ(今までも散々いろいろ与えてみても一切受け付けず)と思いつつ、ほんの少しのご飯にお湯をちょっとかけて、これまた友人がくれた「ささみふりかけ」というのをかけてやってみたら、食べた・・・!
でも、もう一度同じものを作ってやったら、もう食べない。
がっかりしつつ「まさかなぁ」とひき肉を置いてみたら、食べる。
何だかんだで、普段食べている量の30分の1くらいは食べたかも。

昨日は私が願掛けしたみーさんの「夜会」千秋楽でした。ちょっとだけ、奇跡が起きたのかなぁと思いました。最後にすこし食べられて、逝くことができるのなら、私も気持ちが楽になります。

今朝はもう、何をやっても見向きもしない。
ところが、ささみジャーキーソフトにだけ反応。すこし食べました。
午前中1度、午後1度、距離は短いけれどもよたよたと歩きました。帰りは抱いて来ますが。午後はウンコもしました。
なんとなく、生きている犬の顔をしているような気がする。

昼間、夫が抜糸しました。黒い糸がなくなって、ウメも喜んでいるようでした。
夕方、夜会帰りの知人がウメの顔を見に寄ってくださいました。デッキにいたウメは、誰か来たなぁと立ち上がり、フェンスのところまで「こんちわー」と歩きました。

奇跡としか思えません。
短い時間でもいいから、ウメが自分の意思で歩き、食べることができるのなら、もうそれでいいです。
あのまま、何も食べられずに逝かせるのがほんとうに心苦しかったし、結果こうなるのなら手術を選択しなければよかったと後悔もしました。最後の血液検査の結果から見る限り、ウメはいま、小康状態にあるだけなんだというのはわかります。でも、この時間があってよかった。ほんとによかった。

と、そんな状態です。いつ急変するかまったくわかりませんが、ともかくウメにそういう穏やかな時間があったということ、お知らせしたくて書きました。ではまた