富士山の日

このところ気温が低めの日が続いているが、今日もそんな感じで割と寒かったように思う。
軽井沢に住むようになってから、南国アジアで冬を越したことは数回あるが、国内の軽井沢以外の地で冬を過ごしたことがない。そんな私にとって今の神奈川県西湘地域の気候は「暖かい!」の一言なのだが、今年は全国的に寒い冬になっているらしく、「こんなに寒い冬は久しぶり」という声も聞く。正直だいぶ驚いている。これで寒いなら普段はどんなに暖かいんだろう……。
そして自分がもう「下界の冬の感じ」を殆んど忘れているのだ、ということにも驚いている。

今日は12年ぶりくらいに会う知人が訪ねてきてくれた。12年! 7~8年かと思っていたので、ブログで確認して驚いた。最後に会ったのは震災前らしく、おぉぉぉぉ、と思ってしまった。縫製のプロフェッショナルの方で、縫うだけではなくパターンも作れる。彼女の作品を見ると、自分はどう頑張ってもハイアマチュアに過ぎないと思い知らされる(^^;
今は親御さんの介護で細切れの時間しか取れず、落ち着いて、集中して、自分の作品を作ることができないのだとうかがった。
実は私の手には余ってしまうよい生地での作品作りを手伝っていただけないかと考えていたのだけれども、当分は環境がそれを許さないようだということがわかった。いつかそんなことが出来ないかな~と、楽しみに時機を待ちたいと思う。

そうそう、今日はその、介護しているお母さんのお誕生日だそうで!
「えっ、中島みゆきと同じ誕生日! いや! それを言うなら天皇と!」
みたいな話で盛り上がった。
パートナーさん(こちらも既知)は昔の(!)中島みゆきの大ファンなのだが最近の歌はどうも? でもヤマネさんが夜会夜会言ってたから何年か前に映画館に夜会を観に行きましたよ、そしたら途中で気分が悪くなって帰ったら腹壊しちゃって中島みゆきのせい??? とか言ってた・笑

合う合わないはある と思ふ。
そういや私も映画館に夜会観に行った時、「これからなのよ!」という所で退出していく人を見かけたことがあったっけね。

そんな毎日。そろそろインドに生地をと思い、昨年とは別の所に打診してるんだけど、2か所やって2か所とも無視するんだけどどういうことかしら……。あぁまたくそインド人との徒労の時間が始まってしまった……。

 『スウィングしなけりゃ意味がない』 佐藤亜紀

久しぶりの佐藤亜紀、奇才、いや異才、とんでもない作家だと思ってる。ナチス下の1940年代前半のドイツで、実際にいたらしいジャズ狂いの金持ちのボンボンたちの青春を描いた小説だった。ナチス下で! とびっくりする。タイトルになっている曲はあまりなじみがないが、頭の中でずっとジャズが鳴る。ジャズなんて殆ど聴かない私がそうなんだから、この作家の力量たるや恐るべし、じゃないかな。
☆4.5 久しぶりに佐藤亜紀に拍手喝采

佐藤亜紀は『バルタザールの遍歴』でファンタジーノベル大賞を取っており、この作品で私もこの作家を知った。その後も色々すごいのを書いているのに直木賞の候補にもならないみたいで、一度も名前をみたことがないな。何でだろうかと不思議に思っている。少し古い時代のヨーロッパを舞台にした小説が多いと思うが、そのへんが受けないのかなぁ。

ではまた