夜会終わったら爆弾低気圧

15,16日、夜会「橋の下のアルカディア」を観に東京に行ってきました。
堪能しました。
本日は朝東京を出て、高崎までは晴れていましたが、碓氷峠を越えてトンネルを出るとそこは雪国だった・・・・・・。昨日から降って、積雪は30近いと思われます。午後ひとしきり降り、今は止んでいるかな。

千秋楽が終わったし、ここを見ている人にも僅かながらも興味がある方もある、かも、しれないので、軽~くどんな劇だったのか書いてみますね。興味なければスルーしてください。できるだけ短く書くけどね。

時は現代もしくは近未来、とある橋の下の閉鎖された地下街に、立ち退き勧告を無視して居座り続ける女がふたぁり、いると思いねぇ。
(おっと、これでは長い話になっちまうので端折ります、因みにこれは浅田節)

劇の運びは無視して時系列で書きますね。

天明の頃、暴れ川を鎮めるために人柱になった村女と、その夫がおりました。村女は進んでその役割を担ったわけじゃない、村という組織に強要されたわけです。村女はかわいがっていた猫と別れねばならず、自分を追ってきてしまうだろう猫をあやして寝かせて「お前だけは生き延びよ」と籠に入れ、「捨てたんじゃないよ、捨てたんじゃないよ」と詫びながら人柱になります。夫は絶望して後追い自殺します。猫は「自分が人間だったらあの娘を救えたかもしれないのに、次は人間に生まれてあの娘をきっと救いたい」と悲しみにくれます。
時代変わって現代。村女は占い師に、猫はバーの代理ママにそれぞれ転生し、閉鎖された(捨てられた)はずの「橋の下の」地下街にかつての記憶を取り戻さぬまま、しかしその片鱗には気づきながら、居座っています。夫も転生して警備員になり、この2人に立ち退きを勧告しに来ますが、彼もまたこの町の住人だった者であり、亡父の供養を欠かしません。
警備員の父がバーのママに書き綴ったラブレターが話の鍵を握ります。自分の父、すなわち警備員の祖父が、国を捨ててここに逃げ込んだ脱走兵であったこと、この地が危険な状況になった時は「緑の手紙」を開けること、この2点が手紙により明かされます。警備員は脱走兵の孫という「身内の恥」と、そしてかつて自分の妻と猫を助けることができなかった男の記憶も同時に背負っているわけです。
やがて地下街と地上を結ぶ扉が封じられ、3人は地下街に取り残され(社会から捨て去られ)、折しも集中豪雨が襲いかかります。このままでは全員が水に呑まれてしまうというその時、代理ママが猫だった記憶を呼び起こし、大きな扉を探し当てます。その奥にあったのは、ゼロ戦、そして飛行兵。飛行兵(祖父)から飛行帽を受け取った警備員、3人で脱出しようとしますが、体の大きな代理ママは、自分が乗れば飛行機は飛べないと拒み、大きな金属のゴミ籠に入ってしまいます。このあたりで占い師も代理ママも、自分がかつて何であったか思い出しています。
自分が死ぬことで「あの娘を救」おうとする代理ママ(かつての猫)。
今度は決してお前を捨てないと誓う、お前が残るのなら自分も残るとする占い師(かつての村女)。
かつて守れなかった妻と猫を今度こそ守ろうとする警備員(かつての夫)。
ゴミ籠に入った代理ママを追い、占い師もカゴに入ってしまいます。警備員はワイヤーで飛行機とこの籠を結び、ゼロ戦はゆっくりと浮上していき、ゴミ籠がぐらりと持ち上がった瞬間・・・・・・・・・・・・。幕。

緑の手紙とは、おそらく、緑色のゼロ戦が入っていた格納庫の扉、じゃないかな。

わかった? わからん? どうだろうねぇ、自分で書いてても下手くそで嫌になります。

占い師と村娘がみゆきさん。代理ママと猫が中村中さん。警備員と村娘の夫が石田匠さん。

ゼロ戦はヘリコプターじゃないんだから上には浮上しませんとか。
そもそもゼロ戦をどうやってここに埋めたんだろうねとか。
整備はどうしていたのかしらとか、警備員はなんで飛行機操縦できんのとか。
祖父は死んでるんだよね、なんで出てきて飛行帽渡したりしてんの、その後どこへ消えたの、とか。
ゼロ戦を上に逃すことができるのなら、そのまま出てもいいんじゃね? とか。
そういうこと言い出したら話になりませんからね!

輪廻転生信じてないのに、転生モノ好きだなぁ。すごく楽しめたし、泣きポイントもあるし、この演目好きです。みゆきさんの歌がもうちょっと聴きたい・・・、けど、それはもう我慢する。

みゆきさんは「捨てる」という言葉でボールを投げてきてるわけだけど。
私が今感じてるのは、「個を生きる」ということです。決然と、ね。

明日は雪どうでしょうか、北のほうが酷いようですが、ここも風向きに寄っては降るかもですね。まだ12月半ばなんだから、これ以上降らないでほしいです。ではまた