朝から風が強く、青空も見えるものの雪雲のような分厚い黒い雲が上空を覆い、風花が舞う一日だった。寒くなってきたー。
風花は今季初ではないかと思う。いつもいつも外を見ているわけではないけど、たぶん。木々もすっかり落葉してしまい、冬が来た感じ。
それでも治療をしているせいか、例年ほどには終末感を覚えない気がする。例年この時期は「この世の終わり」を見るような感覚に囚われて、ごくごく軽い鬱に近い状態になる。冬季鬱、というのは実は日本海側や超絶寒い土地には実際に症例が多いのだが、私は真冬というよりもこの時期と、あと待てども待てども春が来ない3~4月頃がきつい。たぶん東京で作られた体内時計と現実がずれるからではないかと思うのだがどうだろう。
『心淋し川』 西條奈加
今年の直木賞受賞作だそうだ。確かそのニュースを聞いた時、ちょっと似た名前の別の人を想像して「えっ」と思ったのを覚えている。図書館で手に取った時に時代物であることに気付き、自分の勘違いにも気が付いた。
市井の人情もの。なかなか読ませる素直で確かな筆。もちろん筆で書いちゃいないけどね。
☆4 心と書いて うら と読みます
この作家はファンタジーノベル大賞で世に出た人らしい。へぇ、と思う。ファンタジーで出てしまうとその先につながらない、と佐藤亜紀が書いていたのを読んだことがある。佐藤亜紀は夫婦でファンタジーノベル出身で、ほんとまともに評価されないんだと。でもこれでそういうジンクス? は破られたな。ファンタジー出身でも直木賞にたどりつく!
ではまた