下山後、ランチの席でインド若者組と登頂を称え合う。ドイツ人親子はいないので、そのままもう下ったのかも。今日ベースキャンプに到着した人たちも大勢いて、登山の様子を聞かれたりした。今夜登る人、一泊して明日の夜登る人、色々だ。
雲が多くてちょっと嫌な雰囲気になってきた気がする
夕飯の時にはインド中高年2人組も下りてきて顔を見せていた。登ったそうだ。素直にすごいと思う。この2人が登ったのがいちばんびっくりした(高所順応のためのミニハイクで尾根に到達できなかったと知っているので)。大奮闘したのだと思う。下山したのは午後3時過ぎだったとか。お疲れ様でした、本当におめでとう!
下りたと思っていたドイツの親子もいて、ランチは疲れて寝ちゃっていたんだって。健闘を称え合う。
我々は、下山の時も非常にゆっくり下りてきた。ガイドのサントッシュが頻繁に休憩を入れ、写真を撮れ撮れと言ってくれた。早く下りてもすることもないし、目一杯この山を味わって行けばいいと、考えてくれたんじゃないかと思う。もちろん我々に高度障害がまったくと言っていいほど出ておらず、元気だったせいもある。
「下山してきた時には死人のようになっていて写真なんか撮れない」と言われたABC でも、元気に写真撮影をしていた。ガイドのペース配分が非常によかったのだと思う。
夕食後は就寝。ランチの後は結局暑くて寝られなかったので、さすがにすぐに寝た。
深夜ふと目覚めると、テントを叩く雨の音。まじかよ。お願いだから早く止んで!
この夜は、出発したものの早めに引き返したパーティーもあったと、後でガイドに聞いた。ここでは雨でも、上に行けば雪になっただろうと思う。それでも登った人たちがいるのだろうか、それについては知らないのだが。
朝になると雨は止んでいた。
わずかに青空も見えていたり。登った人たちがあまり危険なく登れていればいい。苦しく、怖かった第一関門への道を最後に撮影。
8時半にベースキャンプを出発する。
往きにも写真を撮ったあたりかもしれない。ストックカンリが見えている。往きに見た時は、
「あんなところどうやって登るんだ」
と思っていた。帰りに見たら・・・、
「どうやって登ったんだかわかんない」
だった^^;
スーパーガイド、サントッシュさんと。よいガイドさんでした。
モンカルモへの下り道。川も流れている。
ベースキャンプ方向を振り返ると、かなり雲が湧いています。今日の天気が心配だ
何度も渡渉を繰り返しながら、岩峰群の中を下って行く
たくさんの人達がモンカルモからも、ストックからも上がって来ていて、陽気なスペインからの団体とは全員とのハイタッチを強要されました。登頂のツキを分けろと、そういうことだったみたい。
レーでツアーアレンジした混成部隊に1人で参加していたインドネシアからの登山者。「アジア友好同盟~!」ってことで。
馬も下る
こんな花も咲いてる
この水は飲めるんだ、と湧き水を汲むサントッシュ
トントン・ラへの登り
沢沿いにたくさんのミントが
これは、かつて中国軍がこの地に攻め込んできた時に、当時のザンスカール国軍との戦闘になり、敵が撃ち込んできた銃弾の痕らしいですぜ。こんなところまで攻め込んできたんですな、中共は。
ザンスカール軍の砦の跡
そこまで登って中覗いた、銃眼が残っている
これが最後の難所、急登と急下り。
谷の出口に見えている緑のかたまりがストック村。途中にいる団体は韓国からの登山隊、我々と同じ日に登頂しました^^/
ところでこんな崖、往きに通ったっけ? とサントッシュに訊いたら、
「いや、そん時は下回って川渡って行ったから。今日は水量が多くて川が渡れないからこっちへ回った」だそうでした。
この下りきったあたりから小雨がぱらつき始め、ストック村が見える頃にはけっこう降ってきた。かっぱを着るまではいかないくらい。
ストック村の食堂の牛。久しぶりに普通に人が暮らす場所に戻った。
到着時刻午後1時。4時間半でベースから村まで下りた。
食堂の子ども
トイレ
ラダック&ザンスカールエリアでは、こんな感じです
テントサイトでは日本の工事現場用みたいな箱があり、中はこんな感じです
ガイドが電話で呼んだタクシーが、出発点に来てくれていて、雨の中大急ぎでストック村を後にしました。これは途中、車内から撮ったストックの旧王宮。
雨のレー
レーに戻り、代理店に。社長以下スタッフに大喜びで出迎えられ、借りた装備を返し、しばらく歓談。ガイドのサントッシュは明日からカン・ヤツェへのエクスペディションが入っているとのこと。そっかぁ、もう会えないんだねと別れを惜しみました。精算のために翌日また来ることを約束してホテルに戻り、夕方散歩に出ると大雨になりました。しばらくカフェで雨宿り。
山はどうなっているのだろう・・・。ベースキャンプで会った人、今日の下山中にすれ違った人たちを思って心配になりました。今夜のアタックは無理だろうな、時間的に待てない人もいるだろうし、どうするんだろう。
天候はどうしようもない、旅行の日程を決める時にそんな先の天気などわかるわけがない、それはわかってはいるけど・・・。自分たちが幸運に恵まれただけに、出会った人たちにもどうか登頂のチャンスがありますようにと願うばかりでした。
次回は登山の総括やら費用やらのまとめをします。