町長選

があるらしいです。新聞を取っていないので町の広報も入らないし、ハガキもよっくよく見ないとわからないところにもんのすごく小さな字で「町長選挙」と書いてあり、あぁそうなんだと。補欠選挙か何かと思いましたよ。

今日も氷点下12℃近くまで冷え込み、真冬日。これで再び春がくるとはとても思えません。

花のようする   藤谷治

「ようする」って何だ? と思って手にとったら、帯もおもしろそうだったので借りてみました。そろそろ自分も終わりかなと思っている有名女優と、カリスマ・デイトレーダーの大人の恋、というか、仕方なくしかし必然的に一緒に生きていく、というような話。「ようする」とは「擁する」のことでした。現在と過去を行ったり来たりしながら進む話で、読まされました。ひとつ、ファンタジーのような、リアリティ云々言い出したらありえないものも挟み込まれるのだけど、それはそれで読んでしまったな。諦念のようなものが根底にある、静かだけどいい小説でした。登場人物を最後まで苗字で表記するのも、乾いた感じ、この2人の距離感、2人と社会との距離感、をうまく表していて最後まで読んで納得した。
☆4.2  でもバラはあんなに下品なことは言わないと思うんだけど・・・・・・(笑)

この小説、2人が家を買う、というのが作品の背骨になっているのですが、2人が運命的に出会ってしまう家の場所が、私が生まれ育った所のすぐ近くで、不思議な符合を感じました。というのは、1週間ほど前にテレビを見ていたら、タレントの乙葉さんが、世田谷区から小平市まで「野川」をさかのぼって旅をするという番組をやっていて、ものすごく里心を突かれていたところだったのでした。私は野川から歩いてほんの2分ほどのところで生まれ育ったので、たくさんの思い出があります。大好きな川でした。いつかまた首都圏に暮らすことがあるのなら(多分ないと思うけど)、野川に近いところもいいなと思っていたところでした。
小説で出てくる「ふつけ」という地名は架空だけど、明らかに「あのへんだ」というのがわかります。いつも遊んでいたエリアです。おとなになってからは犬を連れて散歩していた所です。すごく懐かしかった。
そんなのもあって得点が高いのかもしれませんです。

明日も寒そうです。まぁこの時期、「明日は暖かそうです」なんてことはまずないんだけど。ではまた