タイのはちみつ売り

そういえばタイの話もあんまり書いてないなぁと思いまして、本日ははちみつの話など。

東北部のイサーンと呼ばれるエリアを旅した時に、とある小さな村のバス停にいたら、天秤棒を担いだはちみつ売りが歩いていました。洋酒の空き瓶に入っているそれは、極めて濃厚な香りと味を持つ本物のはちみつ。喜んで1本買ったのがもう10年以上前のこと。
以来、イサーンのはちみつは見つければ必ず買うものとなりましたが、そうそうどこにでもあるものではなく、天秤棒を担いだ人と出会えるかどうかだけが勝負。割とよく会えたのが土日だけバンコクでやっているウイークエンドマーケット。ここでは、市場の外の路上で数度、中の地べたで1度、出会えました。たしか2度目の時は巣も一緒に売っていて、タイの人たちは「これは薬だよ」と言って買い求めていました。私もはちみつ1本と巣を少しだけ買ったなぁ、美味しかった(薬???)

今回もウイークエンドマーケットで探しましたが見つからず。
すっかりあきらめて、サンペーンというおそろしく狭苦しい生地市場(生地はむしろ少ないかな、ファンシー系の雑貨のほうが今は多い)の巾1メートルもなさそうな、人でぎっしりの路地を重い荷物を抱えてさまよっていたら、ふと、何か大事なものとすれ違ったような気がしました。振り向くと、いた、はちみつ売り。しかしこんな場所で・・・・・・。

  天秤棒の片方、私が買ったあとの光景

追いかけて肩たたいて、いくらか訊いたらけっこう高めの値段を言ってきたので、2本買うからまけてと交渉。そしたら近くにいたおばちゃんが参加してきて、値切ってくれたのはいいんだけど 「3本買いなさい」・・・・・・。
暑いわしんどいわでもう頭まったく回転せず、しかし大喜びで(笑)3本買いました。

重いんだわ・・・・・・。ほんっとに。
それ下げて生地下げて、そこから何キロまたさまよったかわかりません。
さまよってる途中でばあさんは道路渡るの手伝えと言うし、それ手伝ったら自分また渡り返さなきゃいかんし。
あ~さまよった。スマホ持ってないから(笑)
最後にホテル近くの船着場まで戻った時には、さすがにバイタクに乗りました。

そんなこんなで苦労して持ち帰ったはちみつは、やっぱりとても美味しく、頑張った甲斐があったというものです。なかなか出会えないけど、そこがまたいいんだなと再認識。

でも、そういや法律が変わって飛行機に液体は持ち込めないんじゃないかとふと気付いたホテルでの夜は、絶望しましたっけ。ネットで調べたら、預け荷物には入れていいとあって、ほんとうにほっとした。はちみつは・・・・・、そんな飲めないしね。

またイサーンを旅してみたくなりました。北タイも好きだけど、イサーンも捨てがたい魅力がある。もう布を織っている場所はほとんどなくなってしまったと思うけど、バスでぽちぽちと巡りたいな。
結局私は、旅をするために生きているんだな。

 

明日は雨になる予報。ではまた~