円安

止まらない円安の流れ。とうとう115円台に。ほんのちょっと前は105円とかで十分円安って騒いでいたのに。

直近で仕入れに行っていた友人からはがきが届きました。
円安(友人はあまりの衝撃に円高円高と書いてた)がボディーブローのように効いてくるのではなく、顔面ストレートパンチのように叩きこまれた、そうです。
どこに行っても、1万円札を差し出して受け取れる現地通貨が目減りし、さらに、アジア各国は現在インフレなので物価がどんどん上がり、踏んだり蹴ったりだそうな。
タイバーツは現在3.4円ほどだったそう。それ自体はここ数年の間にも経験したことのあるバーツ高ですが、その当時と異なるのは物価高。以前は屋台の麺は20バーツも出せば食べられたけど、今は50近いのかな? 宿泊も食費も上がり、仕入れるものの価格も上昇の一途では、輸入小売には大変なご時世。
さてさて、どうするどうする。
ま、ここはしばらく冬眠ですね。

ウメさん、これから真冬がやってくるというのに、冬毛が全部抜けちゃって、とてもさわやかな夏犬になってしまいました。いくら室内にいるからとはいえ、散歩などでは外に行くので、いささか心配になったりもしますが。
このところはよく食べ、よく眠り、散歩も元気に行きます。距離はうんと減りましたが。

ではまた

ちょっと休憩

今日は午後からミニ歌会でした。
チケット渡し会、とも言う。
譲りあうチケットを持ち寄り、行くべきところに・・・。
私も1枚持って行き、今日は受け取るものはありませんでした。

前に画像を載せた、インドの、人間が鈴なりになっている列車の写真、今日来ていた方たちに見てもらい、
「どうですか、こういう所って、行ってみたいと思・・・・・・」
と言いかけたところで、
「ぜ・・・・・・っ、たい・・・・・・・・・っ、に、嫌!!!!!」 と。
言下に否定。

行ってみるとおもしろいと思うけど、いや、おもしろくない?  あ、そう・・・・・・。

さてさて、ともかく、「夜会」初日まで10日を切ってきて、何となく気分も盛り上がってきつつある。心おきなく観られるように、日々の仕事を頑張らなくちゃ、ですね。ではまた

no women no

ボブ・マーレーなんぞを聴いています。何十年ぶりだろう。意識して聴いていたのは20代半ば、旅先でよく耳にしたり、出会った旅人に勧められたりテープ貰ったりして、聴いていました。

泣かない女はいない  長嶋有
この本を読んだので、ボブ・マーレーの no women no cry  を聴いてみたのでした。懐かしい。
2篇の短編(中編?)小説が入ってます。どちらも30前後の女が主人公。なんということのない話なのだけど、まったく引っかかるギザギザした部分がなくて、私はこの作家が好きなんじゃないかと思いました。
☆3.8  普通の暮らしにドラマなんかないし、大事件が起きていても当人は意外とぼんやりしているもんだわね

あ、上の文章に付け足し。
私は邦楽もほとんど聴きません、例外はありますが。

ことり   小川洋子

静かに生きて死んでいった人の話。もちろん、鳥が重要な役どころに置かれています。ところどころに、胸を衝かれるような表現がある。奇を衒うことなく、淡々とつづられていく文章が美しく、夜に降る雪を見ているような・・・。
うまく言えないけれども、静かで深い祈り、としか言えないものが、根底に流れていると感じました。
長い距離を飛ぶ渡り鳥について、やすやすと為し得ていると思うかもしれないけれど、途中で傷つきはぐれ命を落とす鳥も多いのだ、というような意味のことを描いている場面があり、この部分が特に印象に残りました。
☆4.5  小川洋子氏にしか書けない小説だと思う

今朝はマイナス1℃、明日は0℃の予報。寒くなってきましたね。ではまた

不覚・・・・・・

土曜の夜、SONGSで中島みゆきさんだったんだってね。そういう情報をちらっとどこかで目にしていたんだけど、先の話だと思い込んでいて、観るの忘れますた。まぁ、映ったかどうかはわからないけど。
ついでに昨日の夜、月イチラジオだと知らなくて、録音しそこねた。というかもう半年くらい聴いてない (こらこら)。

どんぐりで染めた木綿のストール
紫がかったグレーになりました。これはまぁ想定通りかな。紫が強いのがよかったです。
これは昨日、ドングリを煮て染め、媒染、もいちど戻して、今日引き上げました。

今日は朝からドンドコ火を焚いて、精錬と下地処理。
それからヤマザクラの葉と枝(一部の葉は赤いのを拾って水に漬けておいたもの)を、グラグラ煮出しました。少し灰を入れてアルカリにして、2度煮だした、2度めは灰は特に足さなかった。
2つの液を合わせて大きい鍋に入れて、このまま次の週末まで待つつもりです。

というわけで今日はドンドコ火を焚いて、合計4回煮炊きをしましたが、染め作業は次回持ち越し。
2日連続でドンドコやったらやっぱりくたびれる。火の番が特に。細い枝を処分も兼ねて燃やしているので、ずーっと足し足ししているのが疲れるんだと思われ。

昨日、ドングリを煮ている隙にマルチ張って玉ねぎ苗を植えつけた
苗、ひょろひょろすぎてわからない。やっぱり苗はうまく育てられないなぁ、早く蒔けば病気になって大きく育たないし。今、遅まきしたのがトンネルの中にいるんだけど、これをこのまま春まで置いて、もし生き残っていたら春に定植してみようかと思ってます。

立派になってきたハクサイ、あとちょっとだけど多分巻かずにこのままになりそうなキャベツ。

店の前のドウダン
これ、軽井沢に移ってくる前の年に、挿し芽したドウダンたちです。何となくここに植えて、植えたことすら忘れた時期もあったし、でもどんどん大きくなって、こんなに立派になりました。

枕をして寝るウメ、9月に15歳になりました

ではまた

1日しとしとと降り続く雨でした。気温はそれほど低くはなかったけど、目に入る風景が寒々としちゃって・・・・・・。
連休始まりましたが、どこも静かな感じです (ウチだけかw)

我が家から見える紅葉の様子
手前がシャラ(夏椿)、奥の左はカラマツ、もう真っ黄色。奥右はお隣の敷地のどんぐりとかカラマツかな。

今、「真っ黄色」 と書こうとしたら、「末期色」 だって。
まぁ、よく考えると、合ってるっちゃぁ合ってるのか。

シャラの色、ちょっと暗めですね
先日染めたヤマザクラ、途中で椿灰の媒染をかけて、二度染め(二度目は煎じて3日置いた染液)した木綿が、こんな感じの色に染まりました。もうちょっと明るいけど。明るく赤味のある茶色。

草木染めって、本職の人がやればまったく違うのでしょうが、素人がやると、まず本やネットで確認した色にはならない、ということがわかりました。勝手に彼らがなりたい色になる。私も悟りました。そうです。私が思ったとおりになんかならないんです。すべては彼らのなりたいように。
なんか宗教みたいになってきた (笑)
でも面白い。

明日はなんとか降らずに持ちこたえられそうな予報でした。気温は高め。ではまた~

紅葉見頃もそろそろ・・・

日中の仕事が終わってから、管理別荘に落ち葉を掃除しに行ってきました。
案の定、大量の朴が降ってました。でも先週1度やっているので、作業は1時間ほどで終わりました。朴はほとんど落ちたけど、もみじやかえで、ブナ(?・どんぐり類)などはまだ落葉の始まりで、今日も行き帰りの道すがら鑑賞できました。紅葉は明日からの連休でもう終わりだと思いますが、連休天気悪そうで残念!

株価が1日に800円も上がるという大暴騰。円安も進みました。
そういえば友人が2~3日前に仕入れに出発しましたが、行った先で「え?」と驚いてるかも。
異次元の金融緩和を、さらに追加でやると発表したから、だそうですね。大量のお金が市場に出回る。そして、年金で今までの何倍も株を買うのだとか。大丈夫なのか・・・・・・、と誰もが思うところ。大臣が「責任をもって運用し・・・」と言っていたけど、だーれも責任を取らないのは火を見るよりも明らかで、上がれば儲かるけど下がればなくなってしまう株なんてものに、国民の資産を注ぎ込んでいいのだろうか。今でさえ、国民年金は65歳まで支払うようになるとか、受給開始年齢を70歳に引き上げるとか、いろいろ言われているのに。

でも、年金機構が買うんならわたしも買おうかな・・・・・・(笑)
と、みんなが買ったところで「はいおしまい~」って言われそうだ。
くわばらくわばら。

プロ野球も終わり。最後くらいびしっと締めてほしかったぜソフトバンクさんよ~。四球3つで満塁はないぜ。最後西岡が打ってくれてよかったけど、99%押し出しで同点だと思った。幕切れは守備妨害で、ソフトバンクの選手が喜びに沸く中、抗議し続ける阪神の和田監督・・・・・・(そりゃ抗議しなきゃね)、なんかもう、ぐでぐでだった。
↑ 守備妨害なんだけど、監督としては抗議しないといけない、という意味です

明日からの連休、土日は雨マーク、月曜が曇りマーク、になっていました。
ヤマザクラに続けて、どんぐりで染めてみようと計画していたけど、無理そうです。これは「休め」ということで。

あ、私の代わりにチケットを当ててくれた友人から「キタ~!」メール到着。いよいよあと半月ほどか~。やっと少し実感が湧いてきたかな、バスの回数券買いに行かなきゃ。
ではまた~

桜染めの続き

日曜日に煮出して1度目の染めをした桜染め。この時点でかなり濃く染まったので、これはこれでいいかとも思いましたが、一部を除いて残りを2度目の染めにかけていました。
水曜日に染液を再び沸かして、煮染め。1枚だけ取り出して媒染してみて、残りはそのまま今日まで。

シルクのストール2枚
ミョウバンで先媒染してから1液で染めて、さらに2度目の染めをして1晩置いたもの。
桜の染液は時間を置くと赤が増すと聞いていましたが、かなり赤味が出ましたね。濡れている状態なので特に濃く見えますが・・・。
1晩置かずに出したものは、もう少し赤味の少ないオレンジになりました。

これがその、1晩置かなかったほうのシルク
左側がミョウバン媒染のみ、右側はさらに鉄媒染をかけています。同じ1枚でグラデにしてみた。

こんな感じです

これは1晩置いたもの、だいぶピンクです
上の黄色っぽいのはタイシルク、これはインドシルク。シルクの質によっても出る色はまったく違います。同じタイシルクで同じ場所で買ったものでも、1枚ずつ色が違う・・・・・・。

今日はほかに木綿の色々も取り出しましたが、まだ干している最中なので写真はなし。今夜から明日の朝にかけて凍り、また解けます(いいのかそれで・・・)。

特にアルカリで煮出さなくても、染液を数日置けば比較的赤味が強くなるのかもしれません。今回たまたまかもしれないのだけど。染めるチカラは強いと見ました。まだまだたくさん枝も葉もあるので(葉は枯れちゃったけど)、また染めてみたい。

先週読んだ本。忘れてしまうのでメモ。
『ターミナル』 桜木紫乃、『祝福』 長嶋有、『スペードの3』 朝井リョウ
あれっ、3人とも芥川賞作家かな? いやいや桜木さんは直木賞か。芥川、直木と2大文学賞を取っている人のをたてつづけに読んでしまいました。
桜木紫乃さんは安定したじわっとくる連作短編でした。よい小説。
長嶋有さんも、いわゆる「ゆるい」感じがよく出ている、今生きている我々に実に近い人物が登場してくる。
朝井リョウさんはまだ若いんだよね、よく計算された小説だったと思う。一つ気持よくダマされた。優等生の書く小説風味だけど、それはそれでまた、クールでよいかも。

そんな感じっす。
今朝の軽井沢は氷点下2℃。氷点下が当たり前の季節がすぐそこに、というかもう来ているのか・・・・・・!
明日の夕方から天気下り坂、連休なのに天気ダメみたいですね~、染めの作業ができないな、ではまた

中井貴一と中国と下駄のおっさんのこと

『日記』 中井貴一

面白そうなので借りてきた本、一気に読了しました。ヘブンアンドアースという映画に出演した時の、中国滞在記。実際の日記と、振り返って書いたものが同時進行していく形。とてもおもしろかった。2001年の新疆ウイグル自治区が中心なのだけど、その頃でもこんなだったのか! の連続でした。
中井貴一は私の中では何と言っても「ふぞろいの林檎」であり、「おーい水島~、一緒に日本に帰ろう~」であり、ミキプルーンの人(笑)。
ただ、この中国滞在の話は、徹子の部屋だったかな~、何かで語っていたのをたまたま見たことがあり、中国語で値切るのがとても上手い、という話が印象に残ってました。

いちばん笑ったのが、撮影途中に田舎のとんでもないロケ現場から大都会ウルムチ(私はクソ田舎ウルムチ時代しか知らない)に戻り、そこの高級ホテルのトイレを借りた時に、「俺はここに住める!」と叫んだところ。
わかるわかるわかるわかるわかるわかる~~~~~!!!
私は初めて中国に行った88年、どんな場所も小田急バスの床に劣っており、私はあのバスの床で寝ろと言われれば喜んで寝られると思ったな。
あとはまぁ、貴一さんが怒る怒る怒る! 
私は旅行者として中国人と関わるだけなので、腹立ってもそんな奴ほっぽって次へ行っちまえばいいだけなんだけど、仕事でこれだときついわな~。大変だ~。

フェイウォンが日本に来てドラマに出たことがあるとは知ってたけど、中井貴一と共演してたんだなと知った。
ロケ現場に向かうとんでもないド田舎の電波も入らないはずの場所で、映画監督の相米慎二さんの訃報を受け取った、との記述。そうか・・・・・・。何だか「しん」としてしまった。

人生でただ一度、映画の仕事に関わりそうになった、関わりかけた時、その監督さんが相米さんだった。初めて会ったのは大宮の駅、「ハゲたおっさんが下駄はいて行きますんでわかると思う」とマネージャーさんに言われていた、そのとおりの人が歩いてきたっけな。とてもシャイな人だったと思う。5~6回しかお会いしてないので、とても人となりなんてわからないけれど、「相米さんは人潰しだから気をつけろ」と忠告してくれた人もあったけど、全然全然そんなことない、とてもとてもいい人だったですよ。あれは、そう言ったあの人の・・・・・・。
下駄はいて、寒がりだからってまだそんな時期じゃなかったのにコート着てたこと。
「セーラー服と機関銃を見ました」と話したら、二度とその題名を口にするなと言われたこと(笑)。
「チベットの話を色んな人から聞いてる、雑談でいいから話を聞かせて」ということで会ったのに、二度目に会った時に唐突に、「おまえ書けよ」と言われたこと。
書き上げて持ってったシノプシスを、監督、マネージャー、助監督の3人が目の前で目を通した、その時間の長かったこと長かったこと。
ロケハンは私が案内していくことに決まっていたけど、本番は役者やスタッフと大量の人が動くので私の出番はないかと思い、でも一応、「あの~、本番の時は私は・・・・・・?」と聞いたら、「おまえが行かなくてどうするんだよ!」と怒られたこと。
お金が集まらなくて企画がぽしゃり、残念会でちゃんこ鍋食べたこと、女将が私の小鉢に七味唐辛子をどばっとぶちこんだこと、ハラコワシタこと、ハラコワシながら明日旅行会社に電話してチケットキャンセルしなきゃなと考えたこと。
お腹壊したので何だか尻切れっぽく慌ただしくお暇してしまい、何となく気持ちが残ってしまったこと。
成立しなかった仕事だからギャラはないと思ってたら、支払ってくれたこと。
いろいろなことを思い出しました。

ギャラなんて踏み倒されることはあっても、最初に約束もしなかったのを払ってもらうことなんてなかった出版業界と違って、映画業界ってなんてちゃんとしてるんだろうと感心した。
この本を読んだら、相米さんはお金を全部スタッフのために使ってしまって自分は文無しで、その相米さんにお金をあげるためのチャリティーゴルフ大会があったりしたそうだ。私がもらったギャラも、もしかしたら潤沢にあった資金から出たものではなかったのかも。

なんでチベットを舞台にした映画を撮りたいと思ったんだろう。なんで私に書かせてみるかと思ったんだろうか。
どんな映画を撮りたかったのかな。その時いろんな話をしているはずなのに、大事なことをみんな忘れてる。
ロケハン突入して行ったらどうなってたんだろう、あの時代のチベットでカメラを回せたんだろうか???
その後はお会いする機会ももちろんなく、そしてあんなに早く亡くなってしまうとは思ってもいなかった。

そんな時代もあったねと、だな、ほんとに。

そうそう、折も折、その相米さんのマネージャーだった方から新しい映画の案内を頂いていたんでした。
太陽の座る場所  という映画
ちょうど今やってるみたいです。このへんではちょっと・・・・・・、来月東京行くんだけど、まだやってるかな?

で、ヘブンアンドアースという映画ですが。本によると無茶苦茶な監督とスタッフによりぐだぐだに作られた映画みたいな印象なので、うーん、特に見なくてもいいかなと思ってしまった(笑) 
貴一さんはこの後にも1本中国で映画に出ているらしく、「日記2」という本もあるらしい。

本日の軽井沢、朝は氷点下。明日もそんな感じで晴れ。ではまた~

追記) 今そのマネさんの所属する「組」のホームページ見に行ったら、なんと! 映画監督の、ネギさんが所属してるっつうかえぇとなんつうの? だったよ! いやぁびっくりしたびっくりしたびっくりした。ネギさんといえばみゆきさんの「夜会」とか撮ってる人だよ。ひぇー。

タイルー族のスカート

と、ナガ族の布をあしらったパンツ2本を先週作り、アップしました。
このアップ作業が滞り気味で(今年は作るのもゆっくりですが)、なかなかどうしてどうして・・・・・・。

タイの手織り布+ナガ布でワイドパンツ 別柄で2本

この手織り布は数年前にタイ北部の町で買ったものです。太い手紡ぎっぽい糸を織り上げたもので、とてもしっかりとしている、どっしりと言ってもいいくらいです。しかし、とは言いながらそこはタイなので、織りはどちらかというと粗めで、通気性はある。糸が太い分保温性もあると思う。
ただあまりに質感が「厚手」だったので、今まで何となくそのままにしていましたが、とうとうその気になって。
いつもの超定番のワイドパンツ、4枚仕立てなのでその分体に沿います。
飾りの布はミャンマー~インド間の山岳地帯国境に暮らすナガ族の手織りブランケットから。

タイルー族の手織り布、ギャザースカートにした

いつも布を織ってもらっている村のおばちゃんたち、いっつもTシャツに短パンみたいなカッコウで自転車乗ってキコキコ作業場になっている廃校に来てくれるんだけど、その人達、実はこの布の織り手なんですよね。
タイルー族という、中国雲南からラオス、タイと流れつつ分布していった民族の織り。
とんでもない織り模様ですよ、これだけはインド各地のそれに優るとも劣らないと思う。
作業場に行って布の注文とかする時に、おばちゃんたちが自分で織った布を持ってきて見せてくれるので、たいてい買わせてもらいます。これはその中の一つで、実はもうスカートに仕立ててあったのだけど、タイの正装用で日本人には合わないなぁと思ってて、このほどようやく仕立て直しました。
これはもうね・・・・・・。
スカートとか何とかそういう次元の話じゃなく、布だけ、布だけ見てどんだけすごいかっていう話なんだよね。
だから一切ハサミ入れずに作ってます。

タイでもラオスでも散々布を見てきて、自分でも買ってきて、それを服にしたりもしてきたけど、その中でどれが一番布としてすごいですか、好きですか、って聞かれたら、迷うこと無くこのタイルーの布を推す。
お世辞にも綺麗とも整頓されているとも言いがたいあの廃校舎の作業場で、あのお世辞にも素敵とは言えん田んぼから今出てきたっていうおばちゃんたちが、これを織っている。メコン川から魚屋がカブに乗ってやってくると全員手を止めて魚を買いに走り、しばらくお喋りして、作業に戻る、魚屋去る。そうして織られていく布。

上の方におばちゃんたちが自分で織った布、と書いたけど、多分それは違って。
この村のおばちゃんたちには、自分で糸を買って織るだけの資金力はない。だからおそらくは、注文があって糸が来て織ったけど、何らかの理由で納品できなかったものだと思う。傷物とかそういうことではなく、おそらくは、引き取りに来なかったのじゃないかと。そういうことはタイではよくあること(日本では知らない)。
織り手はどんどん減っていき、こういう布にお金を出すタイ人も少なくなっていくと思われる。この村でも、今頼んでいるおばちゃんたちのいちばん若い人が50代後半だから、技術の継承はもう難しい。

なんだろう、語っちゃったじゃないか・・・・・・。

今日は昨日染めた布を引き上げて、まったく期待せずにミョウバンと椿灰で媒染、あまり大きな変化はなく、ミョウバンは少し明るく黄色みが増したかな? くらいの茶色。椿灰は茶色。まぁ布にもよりますが、けっこう濃く出た。今まででいちばん一発で濃く色が入ったと思います。茶色だけどな・笑 ピンクを狙ったのにな。

明日も晴れ、ではまた

桜で染めてみてます

煮染め中

朝からまた火を焚いて、つい数日前に届いたインドの布を何枚か、試しに精錬してみました。精錬してから下地処理をして、
それから桜を煮出しました。
先日枝下ろしをしたわが家のヤマザクラ、その葉と細かく切った枝をまず煮出して、1液。
次に、落ち葉の中でも赤いのだけを選んで水に漬けておいたのと、1の葉と枝を戻して煮出して、2液。
合わせて3液、じゃなくて、合わせたものを染液とします。

アルミ媒染でピンクが出るはず・・・・・・、とネットで見たので、とりあえずシルクのストールをミョウバン先媒染して染めてみたら、んまぁなんということでしょう、鮮やかな黄色になりやがったですよコノヤロ!
大失敗。
黄色はもう結構です状態なので、これはそのうちに別の媒染をかけてみることに。
やんなるな、一気にモチベーションが下がりまくる。
でもしょうがないので、そのまま綿のストール類、生地などを入れてこちらは煮染め。現在放冷中。
明日、媒染をしてみるつもりで、今日は椿灰を水に浸けました。この灰汁でを使う。しかし黄色になる予感がする。

いろいろネットで調べてみると、
どうやら染液は1週間ほど置いたほうが赤みが強くなるらしい、です。
媒染は、銅のほうがいいのじゃないか、と色々見比べた結果思いました。
それと、せっかくわが家には大量の木灰があるので、やはり灰汁で炊いたほうがいいんじゃないかと・・・・・・。
まだまだ桜の枝葉は大量にあるので、近日中に再度挑戦するつもり。
あ、どんぐりは・・・・・・、あ、栗のイガは・・・・・・笑

全ては私の適当加減がなせる業であり、予測に関しては妄想の域を出ておりませんので、参考にはしない方がいいと思います。

ドウダンツツジ、真っ赤です

ではまた