大渋滞

 ヒラリーステップって辺りかな?
あまり詳しくないんだけどもうじき頂上だと思う。エベレストの毎年の大渋滞。天候にさえ恵まれれば、登れそうな気がする(違!) まぁそれは絶対に違うけど。
問題は酸素だと思う、この一般公募隊のような、要するに登山家ではない人たちが、自分で自分の酸素を背負ってここに立っていることができるんだろうか。昔は酸素を背負うシェルパがついていたと聞いたことがあるが、この人数で、1人に1人酸素ボーイがついていたとしたら大変すぎるから、それはないんだろうと思いつつも、しかしここで酸素を背負うのは大変だぞ。時間切れが怖くてちびりそう。酸素切れたら死ぬからさ。
因みに好天の日、一日に200人を超える人が登頂して記録になったらしい。正確かどうかはわからないFBか何かに流れてきてた。

莫大な金が落ちるからできないんだけど、登山人数を制限したらどうなんだろうといつも思う。ゴミもすごいと思うし。
未だにとんでもない荷物を運んでいるポーターの画像をよく見かけるんだけど、テントにしろベッド(ふざけんなよ)にしろテーブルにしろ椅子にしろ、現地に常設してしまえばいいのにな、と思う。でもその、一つのパーティー毎にポーターを雇用していちいち上げ下げすることが、現地の経済学的にはよいということなのかな。インドのラダックでは常設になっとったけどね。自然破壊の問題もあるし。

自分は登山者ではなくトレッカーだったからだけど、自分の荷物を人に運ばせるとか絶対に嫌だった。現地の人はよくて解放軍ズック、ビーサン、最悪裸足だったから、ゴアテックスの登山靴とか履くことも嫌だった、履いたことがない。自分が今でもゴアテックスの雨具とか買わないのは、そのへんの記憶も作用しているのかもしれない。嫌だったねほんとに。今の自分はもう7~8kgでさえ背負えないと思うから、ヒマラヤはもう行かないんじゃないかな。短時間なら背負えるけど、背負って何キロも山道を歩けるか、って話ね。
山は本当に美しくて壮大だから、元気な人にはぜひ一度と勧めたい。一生に一度なら、やっぱり王道のエベレスト街道だ。

エベレストの直下には行ったが、その先に一瞬だけでも触れたのは1996年の4月。エベレストに10回登っていたアンリタさんの家を見に行った時だ。その前にカトマンズで彼にインタビューしていて、時間があったから山に入ってみたのだった。家がわからなくて村の人に訊いて、「それだよ」と言われたのがあまりにも質素な小屋で面食らったのを覚えている。その日彼は不在で、翌日か翌々日に再度訪問したら空港のあるルクラから日本のサラリーマンが履いていたような革靴で飛んで歩いて来たところにちょうど出くわした。今からスペイン隊を引率して(笑)行くところだった。どうですかと訊いたら「ダメだろ今ごろロープワークやってやがる」と笑っていた。そして私に言ったんだ「お前、連れてってやろうか」と。いやいや私はアイゼンも付けたことがないド素人なのでと言ったら、「誰がお前に登れと言った、お前は俺の背中で酸素吸ってろ」と。
もちろん冗談だ。冗談だけど、もしあの時私が「えっ、それなら行きます」と答えたらどうなっていたんだろう。と、今も時々思い出して一人でおかしがっている。
あぁ、あれからもう30年だ……。

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今日も小雨ときどき曇りの天気で最高気温10℃。
ではまた