山手線とか

東京で山手線に乗っていたら、やっぱりスマホ率がすごく高くて、しかもみんな何かしてるんですね~。ネットとか、ゲームとか、メールとかかな。携帯が普及し始めた頃の、大声で電話するサラリーマンおじさんなどよりは、無害でいいんだけど、普通にぼんやりしている人とかあまりいないんだなと思いながら見ていました。
そうそう、そんな中で唯一、隣に座ったサラリーマンがカバンから単行本を取り出したので、「ほほぉ、読書する人もいるんだね」と見るともなく見たら、「リーダーシップ力を身につける」みたいな本でした。ライン引いたり、付箋貼ったり、とても熱心に学んでいるご様子。小説なんか読んでいる暇はないのかも、仕事大変だし、管理職というか人の上に立つ立場になったらさらに大変ですもんね。

開演前に入ったカフェでは、みんな当たり前に会話しているので、別にスマホだのの普及のせいで人のコミュニケーション能力が下がる! ってことはないんですよね。少しは下がるかもしれないけど、じゃあそういうものがなかった時代の人たちはみんなコミュニケーション能力が高かったかと言われれば、決してそうではないもの。
そういえば隣の席で女性2人が、宗教の話をしていて面白かった。人生は大変だという話をしながら、明らかに片方が片方を誘っとった。これからコンサートなのかなと思いながら聞いてましたが、どうだったんだろ。もしそうだったとしたら、みーさんの歌を聴いて、信仰してみる気になったかならなかったか、興味あるな。

何日か前に偶然つけていたテレビでバレリーナの森下洋子さんが取材されていました。この人も60歳を過ぎてまだ現役のプリマドンナなのですよね。「君はなぜ踊るの」とご主人に聞かれて考えたんだそうです。いったい自分はなぜ踊るのかと。踊るのは自分のためではない、あくまでもお客さんに芸術を届けるためなんだと。芸術というものは、見る人に喜びや愛や心を届けることができる、ほとんど唯一のものなんだと。そのために自分の体が使われることは大きな喜びだと。だから使ってもらえる間は使ってもらいたい、そのための努力精進ならばいくらでもしますと。そのような意味のことを話していて、とても興味深かったのと同時に、ああこの人は神に近づいている人なのだと感じました。今でも1日6時間の練習を欠かさないのだそうですよ、欠かさないというのは1日も、ということです。こういう人が神に近づく。そしてご本人は決して、ゆめゆめ、そんなことは思いもしない。
私はバレエは見ないのですが、別の分野でやっぱり神に近い人を知ってまして、そういう人と出会えたのはとても幸せなことだなぁと思ってます。

コンサートを見終わって、後輩とも別れ、山手線に乗ったら3人シートの真ん中が空いていたので座りました。しばらくすると、隣のおじさんの手が私の腿の上に。
変な想像しました?
そうじゃなくて、眠っているおじさんの手が、私の足の上に落ちてきて、続いておじさんの頭が私の肩に乗っかってきましたの。昔の私なら、なんとしてでもお戻りいただくのだけど、なんだかそれも可愛そうな気がして、なんとなく肩というか背中で支えてさしあげました。あっちに揺れればあっちに行くし。
私のほうが先に降りたけど、あの人はちゃんと自分の下りる駅で下りられたかね。
ではまた

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